【こどもの本棚】苅田澄子『おこめようちえん』

今回のテーマは「お米」
推薦者 角谷尚子さん(陸別町公民館図書室)

秋の卒園 白くへんしーん!

おいしい新米が出回る季節、「お米」にまつわる絵本を角谷さんに教えてもらいました。

「おこめようちえん」(苅田澄子文、陣崎草子絵/講談社)=写真=は、おこめのこどもたちが通う、田んぼの中にある幼稚園のお話。うるち組のこしひかりくん、あきたこまちちゃん、もち組のこがねもちくんらがカエルの先生にジャンプを教わったり、タニシの先生のもとで相撲を取ったりして、楽しく過ごしています。

どじょうの先生に、将来の夢を聞かれて「おもちになりたいわ!」というあきたこまちちゃん。「それはむずかしいなぁ」と先生。このシーンをはじめ、米についての解説が含まれており、角谷さんは「品種が分かって勉強になります」と話します。

運動会で盛り上がっていたら、スズメがやってきて大変! 優しい園長先生が守ってくれて、米が育つまでさまざまな苦労があることも教えてくれます。

秋になり、おこめたちは卒園を迎える。幼稚園の門を出ると、へんしーん! もみ殻が取れて、白いお米になりました。最後のページには、おいしそうな米料理のイラストが並びます。3歳から。

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「ごはん」
平野恵理子作/福音館書店

「おにきちおにぎり」
林彩子作、せべまさゆき絵/Gakken

「おいなりさん」
もとしたいづみ文、中川学絵/アリス館

(2023年9月27日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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