0歳から楽しめる! 知育×ダンスの「発育ダンス」で子どもの五感を刺激しよう

コロナ禍で思うように子育てサロンや遊び場を利用できなかったここ数年。家の中でどうやって子どもと体を動かしたらいいのか、悩んでいたママも多いのでは? そこで注目したいのが、簡単なダンスや親子でできる運動遊びなどを通して、子どもの五感を刺激する「発育ダンス」です。mamatalkでは、体験会を実施して、読者親子に参加してもらいました。当日の様子とともに、発育ダンスについてご紹介します。

発育ダンスってどんなもの?

発育ダンス認定講師の元田あさみさん

発育ダンス認定講師の元田あさみさん

今回、発育ダンスの体験会で講師を務めてくれたのは、元保育士で2歳の男の子を育てる元田あさみさん(札幌市在住)。札幌市内を中心に、0歳から通える発育ダンスの教室を開いています。「産休中に発育ダンスのことを知り、保育園に復職したときに、園児たちと一緒に踊ったら楽しいかもしれないと思って、インストラクターの資格を取得しました」と、発育ダンスを始めたきっかけを話してくれました。

知育とダンスを掛け合わせた「発育ダンス」は、2019年に東京在住のダンサーNazukiさんが考案したもの。ダンスや運動遊びを通して子どもの五感を刺激し、模倣力や音感、身体の使い方、体幹力などを身につけ、乳幼児の心身の発達を促すといいます。

2023年3月に実施した発育ダンス体験会の様子

2023年3月に実施した発育ダンス体験会の様子

「ダンスそのものの上達を目指すのではなく、音楽に合わせて身体を動かすことを楽しむのが目的です。回ったり、ジャンプしたり、しゃがんだり、子どもの発達に大切な動きをダンスの振り付けとしても取り入れているので、親子で一緒に楽しめます」と元田さん。

レッスンでは、「トンネルくぐり」や「布遊び」など、ちょっとした道具を使った遊びも楽しみます

レッスンでは、「トンネルくぐり」や「布遊び」など、ちょっとした道具を使った遊びも楽しみます

乳幼児期は、心も身体も成長する時期。子どもたちは身体を動かすことでさまざまな動きを学び、脳に刺激を入れることで発達します。

発育ダンスのレッスンでは、先生の動きや振り付けを見てマネをしたり覚えたりすることで「集中力」や「記憶力」がアップ。音楽に合わせて身体を動かすことで五感を刺激し、「バランス感覚」や「筋肉や関節の運動に関する感覚」など、脳内の感覚分野の発達の土台となる感覚も鍛えることができます。

親子で楽しむ運動遊びやストレッチは、産後ママのトレーニングにも!

親子で楽しむ運動遊びやストレッチは、産後ママのトレーニングにも!

また、子どもの発達はもちろん、産後のママの体力回復にとっても、必要な動きを取り入れているのが特徴です。「ただ遊んでいるように見えても、一つひとつの動きに意味があるんですよ」と元田さん。「途中で子どもの興味が違うことに向いたら、自由に動き回ってもいいんです。親子遊びのヒントを持ち帰っていただけたら」と笑顔を見せます。

楽しく身体を動かして、ママも子どももリフレッシュ!

「ひこうきぶんぶん〜♪」子どもを抱っこして音楽に合わせて歩きます。ゆっくり歩きから徐々に小走りに…!

「ひこうきぶんぶん〜♪」子どもを抱っこして音楽に合わせて歩きます。ゆっくり歩きから徐々に小走りに…!

2023年3月に開催した発育ダンスの体験会には、読者親子12組が参加してくれました。「首すわり〜1歳前後向けレッスン」と、「2歳前後〜年長さん向けレッスン」の2講座を開催。音楽に合わせてリズム遊びや体操をしたり、ペンギンやキリンなどいろいろな動物のマネをしたり、集中力が向上する視覚トレーニングをしたり。親子でスキンシップやコミュニケーションを図りながら、楽しく身体を動かしました。

参加者の皆さんの感想をいくつかご紹介します。

首すわり〜1歳前後向けレッスンの感想

「1歳2カ月の息子は音楽をかけると踊ってくれるので参加しました。ほかの参加者の方とグループワークのように交流できたのが新鮮でした。自宅でも教えていただいた触れ合い遊びを続けていきたいと思います」(札幌市、A・Tさん)

「娘は5カ月。ベビーマッサージなど、家でも子どもと二人でできることを探していました。発育ダンスは親も一緒に動けるので、いい運動になってよかったです。家に帰ってからもやってみます」(江別市、Y・Aさん)

「10カ月の娘は音楽が好き。発育ダンスは全身に刺激がある運動で、娘も楽しそうでした。同じくらいの月齢の子と触れ合える機会がなかったので、とても楽しかったです」(札幌市、K・Mさん)

2歳前後〜年長さん向けレッスンの感想

「コロナ禍で誕生した2歳5カ月の娘。同じ年頃の子どもたちと接する機会を作ってあげたくて参加しました。今、ちょうどジャンプにはまっている時期なのですが、マンション暮らしのため、家ではのびのびできませんでした。今回、場所見知りもせず、すごく楽しそうだったのがよかったです」(札幌市、M・Mさん)

「2歳1カ月の娘と参加しました。周りの子たちと一緒に踊るのが楽しそうでした。普段は一人で遊ぶことが多いので、周りから刺激を受けているようでした。私も一緒に身体を動かして、すごくリフレッシュできました」(札幌市、Y・Nさん)

「2歳になったばかりの娘は、今、ジャンプして遊ぶのが好きで、今日も楽しそうにジャンプしていました。同じ年頃の子と遊ぶ機会にもなってよかったです。私も楽しめました」(札幌市、T・Kさん)

おうちでできる発育ダンスに親子でチャレンジ!

元田先生に、おうちで気軽にできる発育ダンスを教えてもらいました。ぜひ、お気に入りの音楽をかけながら毎日の生活に取り入れてみてください。ママやパパもきっとリフレッシュできますよ。

おうちでできる発育ダンス①(首すわりの時期から)

床に寝転んだママ(パパ)の膝あたりに子どもを乗せます。両手でしっかり子どもを支え、安定させたらママの膝から先を上下に軽く動かします。バランス感覚と空間認知能力を養うことができる運動です。 

慣れてきたら・・・・・・

子どもを足の裏に乗せて高く上げ、両手を離してみましょう。安全には十分に気をつけてくださいね。

子どもが安心できる姿勢

ママ(パパ)の胸に赤ちゃんを抱いて、この姿勢でゆらゆらするだけでもOK。子どもが安心できる姿勢です。

おうちでできる発育ダンス②(0歳から)

大きめのタオルに子どもを仰向けに乗せ、両端を持ちます。左右にゆらゆらさせたり、ママがスクワットして上下に動かしたりします。

左右にゆらゆらさせたり・・・

左右にゆらゆらさせたり・・・

上下に動かしてスクワット!

上下に動かしてスクワット!

子どもが成長して重くなってきたときは、パパと一緒に片方ずつ持って行うのもいいですね。床に下ろす際に、タオルの片側を上げて子どもをころんと転がせてあげると、寝返りの練習にもなります。

* * *

特別な道具も使わず、ちょっとした時間でできる発育ダンスは、簡単なストレッチやダンスなど、どれも自宅ですぐに実践できるものばかり。雨や雪の日のおうち時間にもおすすめです。ぜひ親子でチャレンジしてみませんか?

取材・文/maruco 撮影/菅原麻紀

教えてくれたひと

元田あさみさん

Nazuki塾協会認定発育ダンス講師

もとだ・あさみ 札幌市出身。保育士時代、産休中に発育ダンスに出会い、認定講師の資格を取得。札幌市南区や西区を中心に発育ダンスのレッスン、イベントなどの活動を行う。子どもの運動と発達に関する支援についても勉強中。現在、2歳の男の子を育てる母。

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