稚内 待機児童解消へ 22年度 2保育所統合 初の認定こども園 市教委 「子育て環境充実」

新しい園舎を見学する稚内鈴蘭幼稚園の園児ら=2月1日

【稚内】市内で、保育所などに入りたくても入れない「待機児童」の解消に向けた取り組みが本格化している。4月には市立保育所の2施設を統合し、受け入れ人数を増やすほか、「稚内鈴蘭幼稚園」(港3)が市内初の認定こども園に移行する。市教委によると、新年度の待機児童は解消できる見通しだ。

昨年4月1日現在、稚内市は0歳児1人、1歳児2人の計3人が入所待ちとなった。

港保育所(大黒3)は白樺保育所(潮見1)に統合される。新たな白樺保育所は4400万円かけて1歳児向け保育室1部屋など約82平方メートル増築。保育士を効率的に配置し、定員は0歳児12人(現施設比6人増)、1歳児16人(同4人増)、2歳児18人(同6人増)となる。

鈴蘭幼稚園の園庭などに建設された「認定こども園稚内鈴蘭幼稚園・保育園」(通称すずらんこども園)は国や市の補助金を受け、約5億3千万円(グラウンド整備費を除く)かけて建設された。鉄筋コンクリート造り2階建て延べ約1650平方メートル。新年度は新たに0歳児5人、1歳児10人、2歳児10人らを受け入れる。

運営する稚内鈴蘭学園は「新たな保育園への地域の期待を感じており、需要に応えられたら」と力を込める。

市教委こども課の細川早苗課長は「まだ、流動的だが、新年度は待機児童ゼロが達成できそう。保育需要の予測は難しいが、子育て環境の充実に努めたい」としている。ただ、希望する保育所に入園できない「潜在的待機児童」については新年度も発生する見込み。

市教委の「第2期稚内市子ども・子育て支援事業計画(2020~24年度)」では、工藤広市長が19年の市長選で掲げた「待機児童ゼロ」に関して、22年度内の達成を目指している。

2024
4/26
FRI

Area

北海道外

その他