病児保育 自主運営で始めます 釧路の医師・佐野さん4月開設 親の負担軽減

釧路市内に病児保育施設「スクラム」を開設する内科医の佐野逸紀さん(左)と妻の杏子さん

釧路労災病院内科医の佐野逸紀さん(41)が釧路管内初の病児保育施設「スクラム」を4月に釧路市新栄町に開設する。急な病気やけがなどで子どもが体調を崩し、保護者が看護できない場合に医師の診断を受けた上で一時的に預かる施設で、地域の子育て世帯の負担軽減につなげたい考え。佐野さんは「親が働いているかどうかにかかわらず、安心して子どもを預けられる施設にしたい」としている。

急性期の子を預かる病児保育は近隣では根室、十勝、オホーツク管内にはあるが、釧路管内はなかった。回復期の子供を一時的に預かる「病後児保育」は2016年度から釧路共栄保育園が市の委託で運営するものの、対象が市内の認可保育施設を利用する1歳以上の子どもに限られている。

新たに開設する施設は病院や保育園などに併設されていない単独型で、木造2階建ての一軒家をリフォームして使用。看護師と保育士が常駐し、市の委託ではない自主事業として運営する。利用時には医師の診断書が必要で、新型コロナウイルスの感染が疑われる場合は受け入れない。佐野さんは千葉県出身。弘前大医学部を卒業後、道内各地の病院を経て2017年から釧路労災病院に勤務している。妻の杏子さん(34)とともに長男(1)を育てている。

利用対象は0歳~小学6年生で、1日10人まで。平日の午前8時~午後6時に開設し、利用料金は釧路市民が1日4千円(1時間700円)、市民以外が1日5千円(同800円)。保育士を若干名募集している。問い合わせは佐野さんのメール(itsukisano@hotmail.co.jp)へ。(伊藤美穂)

この記事に関連するタグ

2024
4/27
SAT

Area

北海道外

その他