子育て経験や半生つづる 釧路・子ども未来塾、吉田さん出版

単行本を出版した吉田敦子理事長

地域の子どもたちの学習やスポーツ、芸術活動を支援する釧路市のNPO法人「くしろ子ども未来塾」の吉田敦子理事長(74)が、未来塾の活動や自身の子育てなど、半生についてまとめた単行本「子どもの可能性を引き出す魔法」(幻冬舎)を出版した。吉田さんは「子育てはやり直せない。自分がやってきたことが若いお母さん、お父さんの参考になれば」と話す。

未来塾は2012年から毎月1回、市内で講座を開催。基礎的な学習や運動、芸術など24分野ほどを、子どもたちや保護者らが自由に楽しめる。参加料は300円のみで、吉田さんの呼びかけに応じて、市内で個別に教室を持つなどする講師たちがボランティアで参加する。

吉田さんは未来塾について「好奇心を引き出し、子どもがやりたいことに取り組んでもらいたいというのが原点」と強調する。本では開講までの経緯などを紹介し、吉田さんは「熱意が人を動かした。自分も初心に返り、未来塾を活気づけたい」と意気込む。

また自身の娘、息子2人の子育てについても書いた。夫の経営する会社で共働きする激務のなか、吉田さんは「長く一緒にいられるから良いのではなく、一緒に過ごせる時間を大切にすることが大事」と気付き、一層、子育てに注力。2人は幼少時から夢見ていた医療の道に進む。「子どもを育てながら、自分も成長していることに気付き、育児が楽しくなった」という。

四六判122ページ。1650円。釧路市内の書店などに並ぶ。(小野田伝治郎)

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