蒸しパン店、子育て世代が憩う場に 産後に孤独経験、室蘭の岡野結唯さんが11月開店 店内に遊具、購入資金募る

室蘭市の主婦岡野結唯さん(32)は、子育て世代が集える蒸しパン店「リアン」を11月下旬に市内港南町1で始める。産後うつになりかけ、親子で交流できる憩いの場を通じて救われた経験から「孤独な中で子育てしている人の力になりたい」と開業を決めた。店内に子どもが遊べるうんていを設置する予定。

岡野さんは胆振管内むかわ町出身。結婚を機に室蘭に移り、2020年8月に長男を出産した。ただ新型コロナウイルス禍で外出が制限され、孤独を感じて唐突に涙が流れるなど産後うつ状態に陥った。

そんな時に気分転換のため長男を抱えて足を運んだのが大沢町の蒸しパン店「まるぱん」(10月20日に閉店)だった。店のスタッフの温かさに触れ「救われた」という。店内に子どもが遊べるスペースもあり、他の子育て世帯の人とも交流できた。

同店を手伝いながらパンづくりを学ぶようになった。まるぱんのような店を増やしたいと思い、出店を決めた。「気軽に悩みを打ち明けられる場所にしたい」という。

うんていは高さ、横幅がそれぞれ約2メートルで木製の「知育うんてい」。鉄棒などもできる。おもちゃの購入や、床に敷くマットなども含めクラウドファンディングで約50万円の資金を募り、金額に応じて蒸しパンとの交換チケットなどの返礼品を贈った。(中田和樹)

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