RSウイルス患者、札幌市内で増加 直近1週間3.60人、前年同期の13倍 乳児は重症化も

札幌市内で子どもを中心に鼻水や発熱、せきなどの症状が出る「RSウイルス感染症」の患者が目立っている。特に乳児が感染すると症状が重くなる場合もあり、札幌市保健所は感染対策の徹底や、発症時の早めの受診を呼びかけている。

市衛生研究所のまとめによると、1定点医療機関当たりの患者数は春先から増え、直近第22週(5月29日~6月4日)は3.60人で前年同期比13倍などと、直近5年間の同時期と比べても高く推移している。

市保健所などによると、RSウイルスは2歳までにほぼ全員が感染するが、免疫がつきにくく、その後も繰り返し感染する。初めて感染した場合は症状が重くなりやすく、生後数週間から数カ月の子は、細気管支炎や肺炎など重い症状につながることも多いという。

RSウイルスは例年11~12月に流行するが、市保健所は「近年は夏場も患者数が増える傾向にあり、今後の動向に注意している」と話す。新型コロナウイルスと同様、飛沫(ひまつ)による感染が原因のため、感染対策には、手洗いの徹底が有効とする。また、乳児が感染した場合は速やかに受診するよう勧めている。(五十嵐俊介)

この記事に関連するタグ

2024
5/19
SUN

Area

北海道外

その他