３歳以下の運動教室が無料に　岩教大拠点のスポーツクラブSLDI　「体動かす楽しさ知って」

5月​か​ら​無​料​と​し​た​運​動​教​室​「​プ​レ​バ​ル​シ​ュ​ー​レ​」​。​遊​具​で​さ​ま​ざ​ま​な​動​き​を​体​験​で​き​る​

【岩見沢】道教大岩見沢校などを拠点に活動する総合型地域スポーツクラブ「SLDI」は、今月から3歳以下の運動教室の参加費を無料とした。参加しやすくすることで幼児が体を動かす楽しさを知る機会を増やすとともに、子育て中の親同士の交流の場としても活用してもらいたい考え。

SLDIは2017年に発足し、ドイツ発祥の子ども向けボール運動プログラム「バルシューレ」などの教室を市内外で展開する。

1～3歳児向けクラス「プレバルシューレ」は隔週火曜の午前11時から1時間、同校内の体育館を会場に実施する。大学で子どもの発育などを学んだスタッフの指導の下、輪をくぐったり、小さな台から飛んだりと、さまざまな動きを体験できる器具で遊ぶほか、ボールを使った運動や、親子で遊ぶプログラムを楽しめる。

近年はゲームの普及に加えて屋外で遊ぶ場が減少し、運動不足から身体が硬くてけがをしやすい「ロコモティブシンドローム（運動器症候群）」の子どもの増加が社会課題となっている。22年度の国の全国体力テストで、実技8種目を点数化した体力合計点は、小中学生とも08年度の開始以来最低となり、道内平均はいずれも全国平均を下回った。SLDIの辻本智也代表理事（30）は「子どもたちの運動不足は現代の課題で、親にも運動の大切さを知ってもらう必要がある」と強調する。

「プレバルシューレ」はコロナ前は多い日で15組ほどが訪れ、札幌市からの参加者もいたが、コロナ禍で来場者が減少し、現在は5組が登録する。新型コロナウイルスの感染が少しずつ落ち着き、元の生活が戻りつつある中、幼児期から運動習慣を身につけるきっかけにしてほしいと、5月から1回550円の参加費を無料とし、入会金も通常の1万1千円を8千円に下げた。保険料年1200円は変わらない。

辻本代表理事は「３歳以降も運動を楽しむきっかけづくりになれば」と話している。問い合わせはSLDI、電話080・9610・0473へ。（浦崎竜馬）