抱っこやおんぶ、コツ学べば子育てラクに 留萌宗谷の指導者、普及へ練習会

人​形​を​使​い​、​ベ​ビ​ー​キ​ャ​リ​ー​の​利​用​法​を​手​ほ​ど​き​す​る​門​間​さ​ん​(​右​)​

赤ちゃんの抱っこや、おんぶのコツを教えます―。正しい抱っこやおんぶの仕方を手ほどきする民間団体の指導者「コンシェルジュ」がいる。認定された人は道内に現在19人おり、留萌、宗谷管内では3人が活躍している。不定期で練習会を開いており、「ちょっとした基本を身につければ、母子とも体も心も楽になる」と参加を呼びかけている。

抱っこひもやベビーキャリーの使い分け大切

「子どもを抱っこするのが苦痛になって」。稚内の主婦(35)は次女(5カ月)を前に、申し訳なさそうに話した。

3月21日、稚内市生涯学習総合支援センター(風~るわっかない)で開かれた「練習会と抱っこひもの試着会」。運動教室などを開く「宗谷健幸人プロジェクト」が昨年10月に続き、開いた。主婦は次女を抱き上げるうちに肩が凝るようになったという。「おんぶの仕方がぎこちなくなり、そのせいか、背中で寝る子どもの姿勢が良くなくなり、成長に影響が出ないか心配だった」

人形を使ってベビーキャリーの正しい使い方を学び、「これまで十分に使いこなせていなかったことに気づいた」。今回、直接指導を受け、「子どもと密着して背中の高い位置でおんぶすれば体の負担が軽くなることが分かった。肩こりも解消できるかも」とホッとした表情を浮かべた。

講師を務めたのはNPO法人「だっことおんぶの研究所」(静岡市)から「ベビーウェアリングコンシェルジュ」と認定された3人。同プロジェクト代表で、スポーツインストラクターの門間奈月さん(稚内)、保健師の佐々木奏さん(遠別町)、看護師の竹岡ひろみさん(幌延町)。ベビーウェアリングコンシェルジュは「赤ちゃんを抱っこやおんぶして運ぶ」ことに関して知識が豊富な指導者。講習を受け、筆記と実技試験に合格すれば認定される。

竹岡さんは「抱っこの悩み相談を受けたことがあるが、答えられなかった」。これが講習を受けるきっかけになったという。「抱っこひもやベビーキャリーは種類が多く、どれも一長一短があり、親子とも体に負担を掛けないよう、使い分けることも重要」と指摘する。

佐々木さんは「出産時に授乳の仕方を教わっても、抱っこやおんぶの手ほどきは受けない。安全が第一。その上で、心地よく親子の絆を強める方法を助言できればうれしい」と語った。

門間さんは「抱っこやおんぶの仕方は成長段階で変わってくる。ちょっとした工夫で本当に楽になる。育児する母親と伴走しながら、サポートしたい」と力を込める。

3月の練習会の参加費は千円(お茶、お菓子代)だったが、今後は変わる可能性がある。不定期で開かれており、問い合わせは門間さん、電話090・3392・4485へ。(杉野英介)

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