ICT導入、最新の教育環境 23年春開校、安平・早来学園の新校舎公開
【安平】来春開校する小中一貫の義務教育学校「町立早来学園」(早来大町)の校舎が完成し、内部が今月中旬、町民や報道陣に公開された。情報通信技術(ICT)を取り入れた教室など最新の教育環境を備えたほか、一部施設を町民に開放するといった今までにない学校となった。来年1月からは、早来中と早来小の生徒が新校舎を使い始める。
新校舎は、胆振東部地震で被災した早来中の校舎再建に合わせて建設工事が始まり、今年10月に完成した。木造や鉄筋コンクリート造の2階建て延べ約6900平方メートルで、建築費は31億2百万円。現在、来年1月の使用開始へ、必要な備品の搬入を進めている。
小学生に当たる1~6年生の教室の面積は、一般的な学校の2倍の約120平方メートル。前方と後方にはプロジェクターを据え付けた電子黒板を配置し、自由なレイアウトでの授業を可能にした。学校統合などで児童が増えた場合、2学級に分けることも可能という。
中学生に当たる7~9年生は、全ての授業を各教科の専門教室で行う。休み時間やホームルームの場所として、ロッカーやソファ、机を配置した「ホームベース」を設けた。
アリーナや図書室、音楽スタジオなどは、町民が予約して利用できるようにした。こうした共用エリアを町民が利用する際は「顔認証」で入室するシステムを導入すると同時に、共用エリアと教室エリアを区分けし、両エリアとつながる扉は教室側からしか解錠できないようにした。
来年4月からは安平小と遠浅小も統合し、早来学園として開校する。町教委の永桶憲義教育次長は「良質な教育の実現はもちろん、生徒と地域の交流の場にもなってほしい」と話した。
早来学園を巡っては、町民から教育環境の変化や議論不足を疑問視する声が上がり、開校が1年間先送りされていたほか、設計業者による計約5400万円分の見積もり不足も判明し、町議会で問題となった。
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