旭川市子育て支援センター開設1カ月 広々快適、保護者も笑顔 土・日・祝日開放検討

旭川市子育て世代包括支援センター内で、健診の問診を待つ親子ら

旭川平和通買物公園沿いにある子育て世代包括支援センター「waka・ba(わかば)」が1日、開業から1カ月を迎えた。主に乳幼児健診の会場として使用。子どもが遊ぶスペースなどもあり「保護者からの反応はおおむね好評」(旭川市おやこ応援課)という。旭川市は今月から未就学児と保護者向けのイベントを試行し、来年度から土、日、祝日の施設開放を検討することにしている。

10月27日に行われた旭川市の3歳6カ月児健診。訪れた親子は問診を受けるまでカーペットの敷かれたプレイルームで待機する。子どもたちは保護者に絵本を読んでもらったり、木のおもちゃで遊んだり。子どもを連れてきた歯科衛生士の牧野恵理香さん(32)は「市役所で健診を受けていたころと印象が全然違う。おもちゃもあり、子どもも退屈しません」と笑顔を見せた。

旭川市おやこ応援課によると10月の利用者(健診と子育て相談)は延べ1026人。新施設での運営に配慮して健診の受診者を絞り、市役所第2庁舎で健診をしていた昨年10月の延べ1090人から微減となった。

新施設の広さは第2庁舎と比べて約1.5倍。プレイルームには移動式の机や椅子があり、親子の待機や問診に使われている。同課の柴田一彦主幹は「利用者が使いやすいよう試行錯誤している」という。

わかばは、ツルハ旭川中央ビルの2階にある。交通量が多い上に一方通行の道路が多い中心部。開業前、保護者からは「子連れで交通量が多い中心部まで運転するのは心配」「隣接する立体駐車場に止めるのが不安」との声があった。

このため旭川市は健診案内に地図を同封。近隣にある平面の駐車場を利用できる共通駐車券「ラクラクチケット」を配布している。健診に来たパート従業員の奥村未来さん(35)は「一方通行がよく分からず、中心部に来る機会は少ない。施設までの道案内があって来ることができた」と話す。

現在は平日の開所だが、土、日、祝日の開放を検討するため、市は下旬から年度内に数回、イベントを実施する。民間の講師を招いた親子向けワークショップなどを実施する予定。今後、アンケートを行い、施設の機能拡充を検討する。(山口真理絵)

旭川市子育て世代包括支援センター

母子健康手帳の交付や産前産後ヘルパー事業の受け付け、乳幼児健診に加え、未就学児の子育てや発達の相談に応じる。個室の相談室、知育玩具や絵本を置くプレイルームなどもある。延べ床面積は1257平方メートル。旭川市は当初、建物を所有するドラッグストア大手のツルハ(札幌)に対し、20年間の賃貸借契約期間で計12億円の賃借料を払うとしたが、3月の定例市議会で契約期間が長すぎると問題視され、10年で見直しをするよう改めた。

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