混浴6歳まで 西胆振の施設歓迎 「トラブル防げる」 1人での入浴心配する親も

現在の混浴できる年齢の上限と身長の基準を記した案内板を設置する室蘭市の楽々温泉

北海道が来年4月から、銭湯などで子どもが混浴できる年齢を現行の9歳から6歳に引き下げることを決めたことで、西胆振の入浴施設からはトラブルが減ると歓迎の声が上がっている。一方、親と離れて1人で入浴する子どもを心配する声もあり、施設が対応を検討している。

対象は銭湯や日帰りの温泉施設などの公衆浴場で西胆振3市3町には54カ所ある。厚生労働省が2020年12月に年齢を引き下げるよう都道府県に通知したことを受け、道は関連条例を改正し、来春から施行する。

公衆浴場では、女湯で「浴場に大きな男の子がいる」とトラブルになることもある。室蘭市宮の森町の「楽々温泉」では、年齢のほかに、「身長130センチ以上」の子どもは性別に応じた浴場を使うよう独自ルールを設けている。フロントスタッフの清水千尋さん(54)は、「最近は年齢だけで判断することが難しくなっている。道の引き下げ方針を歓迎している」と話す。

市絵鞆町の「むろらん温泉ゆらら」では、東京都の施設を参考にして今年に入ってから、小学生以上の混浴を遠慮してもらうようにした。神晃支配人(70)は「最近はお客さんから指摘を受けることが増えている。混乱を避けるためにも道の決定を支持したい」と話した。

一方、登別温泉の公衆浴場「夢元さぎり湯」を運営する登別温泉株式会社のスタッフ中牧佑輔さん(30)は「子ども1人で入浴させるのが心配な親もいるだろう」という。道は、障害などを理由に1人での入浴が困難な場合、公衆浴場に柔軟な対応を認める規定を設ける。伊達市館山下町の「伊達温泉」の菊地正一社長(70)は「事情があって1人で入れない子の場合は、他のお客さんに説明して特別に入ってもらうことも検討したい」と話している。(古田裕之、高木乃梨子)

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