江別市待機児童 3年ぶりゼロ 5施設新設が効果

新設された「江別桃の花保育園」で遊ぶ子どもたち

【江別】市内で認可保育所などに入れない待機児童数が3年ぶりにゼロとなった。希望する施設に入れない潜在的待機児童数についても3年前より27人減った。市内で保育施設の新設が進み定員が拡充したことなどが要因とみられ、市は保育の質の向上にもさらに力を入れる考えだ。

昨年11月にJR江別駅前の再開発ビル「えべつみらいビル」に開園した「江別桃の花保育園」。広々とした施設内では子どもたちが音楽に合わせて体を動かす。同園には現在、0~5歳の計40人が在籍し、1日単位で子どもを預かる一時保育も行う。

同園の伊藤礼美園長は「開園以来、札幌などから引っ越してくる保護者からの問い合わせが増えています」と説明。特に0~1歳児の需要が高いといい、「開園してまだ1年だが多くの人に利用してもらっている。これからも保育を通じて地域に貢献したい」と語った。

市によると、子育て世帯の市内流入などに伴い、2019年4月1日現在でゼロだった待機児童数が20年には67人に急増した。市は21年に保育定員を300人増やすため道内外の5事業者を新たに選定。22年4月までに5施設が新設され、認可保育定員は37施設計2100人に増加した。

施設の新設で22年には待機児童数が再びゼロに転換。19年は88人だった潜在的待機児童数も22年には61人に減少した。

一方で保育施設の数が確保された市内では、一層の保育の質の向上が求められる。市子育て支援課は「第2期江別市子ども・子育て支援事業計画」(20~24年度)の中間見直しを進めており、「今後は道と連携して各園への監査を強化するほか、保育人材の確保に向けた取り組みも検討していく」としている。

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