根室市の一時保育施設「O’hana(オハナ)」 乳児も預かり 理由問わず
「O’hana(オハナ)」は根室市内唯一の一時保育専門施設として、2019年10月から子育て世代を支えている。現在は、新型コロナ対策として1日の定員を10人に限って受け入れている。
市立保育所が受け付ける一時保育の対象は1歳以上で、保護者の旅行や買い物などでの利用は認めていない。オハナの池田明香代表(37)も、3人の子どもを育てる母親。「子育て中の保護者は自分の時間が全くない。周りの親たちからも、気兼ねなく預けられる場所があればいいという声を聞いた」と設立の経緯を話す。預かる理由は問わず、乳児も対象にすることで利便性を高めた。
開所後は、買い物や仕事、第2子以降の出産、きょうだいの授業参観などを理由に連日のように申し込みがあったという。新型コロナウイルスの影響で幼稚園や保育園が休園になった際にも、仕事を休めない親たちの利用が増えた。池田さんは「助けを必要としているお父さん、お母さんは大勢いた」と振り返る。
来月からは市の委託を受け、育児の手助けを必要とする人と援助したい人を結ぶ「ファミリーサポートセンター」事業も始める。事前講習を受けた会員が一時的に子どもを預かる仕組みで、オハナが両者を仲介する。20日のスタートイベントには親子40人が参加し、子育て世代の関心の高さがうかがえた。
池田さんは「肩肘を張らず、安心して子どもを預けられる場所であり続けたい」と話す。(武藤里美)
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