コロナ対策 インフルエンザ流行期の注意点は 北大大学院・玉腰教授に聞く

「コロナもインフルも基本的な感染予防対策は同じ」と話す北大大学院の玉腰暁子教授

過去最多の35人の新型コロナウイルス感染者数が確認された札幌市。インフルエンザも流行期を迎える中、市民はどのような点に気を付ければ良いのか。感染者数増の背景とともに北大大学院医学研究院の玉腰暁子教授(公衆衛生学)に聞いた。

―― 7月以降、10~30代の若い世代の感染が目立ちます。
「若い方は無症状や軽症が多く、感染が分からないまま行動して広がっている可能性はあります。最近は大学生や専門学校生の感染も増えてきています。大学では一部で対面授業を再開していますが、距離をとりながら同じ方向を向いて講義を受けており、その中での感染は考えにくい。飲食店や自宅などでの近しい友人らとの交流で広がりを見せているのでは」

――感染経路不明の人も増えています。
「濃厚接触者を把握できる仕組みが必要です。飲食店は予約なしの客でも代表者の連絡先だけ聞くなど、感染者が出た場合に連絡がつくことが大事。個人でも自分の行動歴をスマホにメモしておくことなどはできるのでは。人々の移動も活発になっていますが、高齢者施設にウイルスが入ったら一気に広まり、重症化する人が出る可能性があると念頭に置いて行動する必要があります」

――今後インフルエンザが流行期を迎えます。
「インフルエンザと新型コロナの感染防止対策は基本的に同じ。マスクの着用や手指消毒、人との距離をとる、3密を避けるなどを改めて徹底する。新型コロナの感染対策も相まりインフルエンザの患者数は例年よりも少ないでしょう。ただ、一定数は出ます。新型コロナも収まる兆しはなく、秋冬にかけて楽観視できません。インフルエンザのワクチン接種、換気扇などでの常時換気など、基本的な感染対策が大事です」

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