幼小中一貫「中頓別学園」設置へ 全世代型の学びの場、26年度開校目指す

認定こども園(右)や町民センター(左奥)、中頓別小があるエリアに幼小中一貫の「中頓別学園」を整備し、全世代型の学びの場を目指す

【中頓別】町は、中頓別小・中頓別中を義務教育学校に移行し、認定こども園と合わせた「中頓別学園」として幼小中一貫の教育体制をつくる。さらに、社会教育の拠点となっている町民センターも併用し、全世代型の新しい学びの場を目指す構想で、本年度の文部科学省の事業に採択された。町教育委員会は、新しい学校の町民向け説明会を5日午後6時半から町役場で開く。

現在、認定こども園と中頓別小は町民センターに隣接している。1.5キロほど離れた中頓別中は築54年で老朽化しており、建て替えに合わせて町民センター周辺に移転し、幼小中を集約する。新しい学校の開校は2026年度を目標とする。

義務教育学校は16年の学校教育法改正で新設された。道教委によると道内に19校あるが、宗谷・留萌の両管内にはまだない。9年間を小6・中3とする教育課程以外にも弾力的な運用が認められており、小学校相当の学年から科目によって教科担任制をとり授業の専門性を高めることも可能になる。町は、認定こども園で積極的に取り組んでいる英語や自然の体験活動を、義務教育学校のカリキュラムにもつなげて充実させたい考えだ。

構想は、文科省の「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」で全国2件のひとつに選ばれた。教育機関を集めた新しい学び場づくりは、公共施設の集約による効率的な運営にもつながり、過疎地の小規模自治体の新しいモデルとして高く注目された。

中頓別学園について小林生吉町長は「3歳から12年間しっかり一貫した理念や方針を持ち、良い学びをつくっていきたい」と話す。

説明会の問い合わせは町教委学校教育グループ電話01634・6・1321へ。

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