【こどもの本棚】村上康成『黄色い竜』

今回のテーマは「自然」
推薦者 菊地憂衣さん(帯広市図書館)

浮かぶ情景 その場にいるよう

これからの季節は、外で過ごすことも増えてきます。菊地さんは自然を感じられる本として、児童小説「黄色い竜」(村上康成作絵/徳間書店)=写真=を薦めてくれました。

10歳の少年クリオは、田んぼや山に囲まれた自然豊かな土地に暮らしています。田んぼのそばでキャッチボールをしたり川で遊んだり、日々の遊びも自然の中です。ある日、おじいちゃんから、クリオと同じくらいの年のころに湖で大きなコイを釣り逃がした話を聞き、コイを釣ることへ強い憧れを抱きます。

菊地さんは「自然の生き生きした様子が伝わり、その場にいるような感じがします。一言一言が心に迫り、情景が浮かびます」と話します。小学校中学年ごろから。

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(2024年6月11日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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