乳幼児の成長見守り20年 岩見沢市開設の遊び場「ひなたっ子」 保護者が寄り添う場に

親子連れでにぎわうひなたっ子。子どもたちの成長を20年間、見守ってきた

【岩見沢】市が開設する乳幼児向けの遊び場「ひなたっ子」が6月で20年を迎えた。親子の孤立を防ごうと、地域住民らが自主的に市内の児童館などで取り組んできた「親子ひろば」が前身。地域ぐるみで子どもたちの成長を見守ってきた。

ひなたっ子は、市中心部の複合商業施設であえーる内にある市の子育て支援拠点「えみふる」の一角にある。約230平方メートルの広間に、保育士などの資格を持つ支援員2人が常駐し、子どもを遊ばせながら相談ができる。市内の3歳以下の子どもとその保護者が利用でき年間約1万2千人が訪れる。

ひなたっ子は、地域の主任児童委員たちが1994年から月に1、2回、市内の各児童館などで開いてきた親子ひろばが前身だ。常設化を求める声に応え、周辺自治体に先駆けて市が2004年に旧駒大敷地内に開設。12年にであえーる内に移転した。

開設当初から支援員を務める谷口文子さん(69)は、元々は親子ひろばの運営メンバーの一人だった。「緊張した顔で入ってきたお母さんが、にこやかに帰ってくれる時が一番うれしい」。20年がたち、ひなたっ子に通っていた子が部屋の外から声をかけてくれることもあるという。

1歳7カ月の娘と週1回ほど通う佐藤ちあ季さん(35)は「先生方も他の利用者も温かく迎えてくれて、ここに来るとほっとする」と話す。

今年4月には、福祉課や子ども課など複数にまたがっていた子育て支援や母子保健、療育相談などの機能を集約し、市が「こども家庭センター」をえみふる内に開設。現在も市内に14カ所ある親子ひろばと連携し、切れ目のない支援につなげる。

清野浩子センター長は「ひなたっ子や親子ひろばは、市民とこども家庭センターをつなぐ大切なパイプ役。保護者の悩みに寄り添う場として、これからも変わらずにあり続けたい」と話している。

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