江別市立病院、日帰り型産後ケア開始 10月には宿泊型も 「子育ての不安解消を」

江別市立病院で産後ケアを受け入れる居室と担当する助産師たち
【江別】育児への不安や心身の不調を抱える出産後の母親を支援する産後ケア事業について、江別市立病院が新たに、母子が出向く「日帰り型」の受け入れを始めた。同病院はこれまで、助産師が希望者宅に赴く「訪問型」のみを行ってきたが、利用者の増加に伴い、内容を拡充。今年10月には「宿泊型」も始める。同病院は「希望にできる限り応え、子育ての不安を解消したい」と話す。
市の産後ケア事業は2019年に始まり、江別と札幌両市内の助産院や診療所に委託している。両市内では現在、市立病院を含む計9カ所で「日帰り型」(14室)と、病院などに泊まる「宿泊型」(11室)の2種を実施している。
産後ケア事業の利用者は増加傾向にある。市によると、24年度に利用した母親は延べ512人。前年度比1.5倍だった。1~2カ月先まで予約できなかった例もあったという。
市立病院は22年に「訪問型」を開始したのに続き、今年4月に「日帰り型」を始めた。江別に住民票がある母親と生後4カ月未満の乳児が対象。助産師が乳児の世話を手伝うほか、授乳やあやし方など母親の育児相談に対応する。利用時間は金曜日午前11時~午後3時で、昼食は、入院患者らが口にする通常食と比べて品数が1、2品多い特別食となる。
これまでの利用は1組にとどまっており、市立病院はホームページなどで利用を周知する。
助産師の平田由佳さん(56)は「赤ちゃんとつきっきりだと、お母さんは疲れてしまうこともある。周りに気軽に頼れない方に、ぜひ利用してもらいたい」と話す。
日帰り型は料金が1回千円(市民税非課税世帯と生活保護受給世帯は無料)。予約フォームから。詳しくは同病院、電話011・382・5151へ。
取材・文/原田廉 (北海道新聞記者)
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