キラキラ公園の活用拡大 苫小牧港西港区 ピザ店6月開業、催し続々

ピザ店「ピザドゥ」が出店するキラキラ公園。イベントの開催などで活用法が広がっている
苫小牧港西港区のキラキラ公園で、市民に親しまれる港づくりに向けた新たな取り組みが広がっている。これまでに食や音楽を楽しむイベントが開かれ、写真の撮影スポットとなるモニュメントも新設した。にぎわい創出へ、6月には初めての常設の飲食店としてピザ店が開業する。関係者はさらなる公園の活用策を模索する。
開業するピザ店「ピザドゥ」は2010年、東京から移住した久保田聡さん(58)が後志管内黒松内町で始めた。現在は同町と同管内留寿都村、千歳市で計3店舗を展開し、いずれも遠方からファンが訪れる人気店だ。
久保田さんは、かつて神奈川県の港町に住み、道内でも海が見える場所での開業を検討していた。昨年、イベントでキラキラ公園を訪れ、ロケーションに魅了されたところ、苫小牧港管理組合が飲食や物販の業者を募集していると知り、応募した。今年1月の審査会で、地域貢献度などが評価され、決定した。
店は同公園の中央部にコンテナハウスを新設し、道産小麦を使ったピザやパスタを販売。ホッキなど地域の素材にこだわり、地元企業とのタイアップによる食材調達も検討する。席数は100席ほどの予定で、海を見ながら飲食できるテラス席も作り「気軽に利用でき、地元の人に愛されるお店を目指す」(久保田さん)という。
同公園は近年、イベント会場として活用され、認知度を上げてきた。
道内のキッチンカーが集まる「キッチンカー21@トマベイウォーターフロント」は2021年から始まり、道内最大規模のキッチンカーイベントへと成長。音楽や食を楽しむ「トマコマイ・ミライ・フェスト」は過去3回、同公園を会場とし、昨年は2日間で計2万3千人が来場した。
一方、年間を通じた集客が課題だ。同組合は23年、開港60周年記念事業の一環で、ローマ字で「TOMAKOMAI」と記したモニュメントを設置。ライトアップも行い、季節を問わず港に足を運んでもらうため工夫を凝らす。
同組合は「キラキラ公園は海や船を眺めながら家族で楽しめる場所。ピザ店の出店が、恒常的な公園の活性化につながってほしい」と期待している。
取材・文/小林彩乃(北海道新聞記者)
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