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「小樽フォント」子どもの励みに 発達支援事業所で描いた絵や文字、デザイン素材に 収益でアイスのご褒美

小樽フォントを使った缶バッジ。表彰の3人を含む「きっずてらす」利用者の文字や絵が使われている

小樽の発達支援事業所「きっずてらす」に通う子どもたちが描いた文字や絵を基に、企業などのデザイン素材として使いやすくした「小樽フォント」が注目を集めている。創作の励みにもなっており、21日には収益金還元の一部として子どもたちにアイスクリームが振る舞われた。

小樽フォントは、きっずてらすの運営主体、北海道済生会が4月に本格化させた取り組み。企業・法人が使用料を支払って利用し、既にスマホケースや缶バッジなどとして販売されている。

ウイングベイ小樽(築港)の案内表示や済生会がリハビリに使う電動車いすの塗装にも使われ、今後はTシャツなどが発売予定だ。

図柄化を担当した市内在住のデザイナー、佐藤じんたんさん(44)は「子どもの絵に慣れていない企業でも、デザイナーが途中に加わることで使い方をイメージでき、社会貢献事業として加わりやすくなる」と語る。類似の取り組みは道外でもあるが、子どもの作品を生かすのが小樽フォントの特徴だ。

子どもたちも、自分の作品が社会で使われる体験ができる。21日にウイングベイで開かれた収益金還元の催しでは、フォントや図柄に選ばれた子ども3人が表彰された。

アイスクリームのほかに、自分たちのデザインが額に入った作品も贈られた。奥沢小5年の阿部麗葉さんは「一生懸命描いたカニやタコの絵がデザインになってうれしい。いろいろなところで使ってほしい」と話す。

同小2年の小原悠夢さんは「海をイメージして青のグラデーションを描いた。作品にもいろんな濃さの青が入っていた」と喜びを語る。

すしの絵を描いた小樽高等支援学校1年の山本尚来さんは「一番苦労したのはイクラの粒。今後はすしの種類を増やしたい。お店にない架空のすしも描けたら」と意欲を見せていた。

「小樽フォント」の使用を希望する場合は「OTARU FONT」のホームページで相談するとよい。作品一覧が掲載され、使いたいデザインを選び、使用する会社・法人の名称や連絡先、用途などを問い合わせフォームに入力。購入するとインターネット上からデータをダウンロードできる。

取材・文/栗栖維意(北海道新聞記者)

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