羽幌の「ママカフェ」1年 子育ての息抜きの場として定着

子育て中のママが気軽に集まれる羽幌の「ママカフェ」。左端が近藤麻子さん
【羽幌】町民生委員協議会が月1回、町中央公民館で開いている子育てサロン「ママカフェ」が開始から1年余りたち、母親たちが息抜きできる場所として定着している。子ども連れで気軽に訪れ、おしゃべりやお茶を楽しめるとして、登録者は34人に増えた。
月1回開催「先輩」が相談に対応
8月26日に開かれたママカフェに、町内の主婦石郷岡ゆりかさん(37)が長女の花弥ちゃん(11カ月)と一緒にやってきた。「町内には赤ちゃん連れで出かけられる場所が少ない。誘ってもらえて良かった」と笑顔。花弥ちゃんもおもちゃを手に大喜びだ。
ママカフェは町の主任児童委員の近藤麻子さん(51)が中心になって昨年6月に始めた。元保健師や児童委員など、子育て経験豊富な町内の女性が運営に当たる。公民館1階の研修室に軟らかいマットを敷き、ベビーカーのまま入ることができ、小さい子どもが遊べるおもちゃも多数用意。利用は無料で、保護者にはコーヒーやお茶、レモンスカッシュなど飲み物を振る舞う。
町内には、町子育て支援センターが主催する「あそびの広場」や育児教室などはあるが、いずれも子どもの発達や健診を主眼に置いた取り組みだ。近藤さんは「家で孤立しがちなお母さんたちが息抜きできる場をつくりたかった」と開設の動機を話す。
開催日には、近藤さんら数人のスタッフが子どもたちの遊び相手になったり、保護者の相談に乗ったりする。「この前、子どもが突発性発疹で40度の熱が出た」と話し始めた石郷岡さんは、児童委員で4児の母でもあるスタッフの平向恵さん(45)から「高熱が出るとびっくりするよね、分かるよ」と言葉を掛けられ、ほっとした表情を見せた。平向さんは「子育て中は気分転換の場所がない。ここならみんなで見ているから、ママも安心できるし、赤ちゃんも喜ぶ」と話す。
母親に限らず、父親や祖父母など子育て中の人なら誰でも歓迎している。子連れでも、保護者1人でも参加できる。近藤さんは「お下がりや習い事など情報交換の場にもなるよう、横のつながりを増やしたい」と将来像を描いている。
参加希望者はサロン公式LINEに登録すると、開催日程などの案内が届く。原則毎月第1月曜の午前10時~正午に開催し、出入りは自由。
取材/文・森麻子(北海道新聞記者)
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