子どもも大人も夢中になれる! 北海道の昆虫を楽しめる施設7選

夏といえば、子どもたちの待ちに待った昆虫の季節。虫取り網を片手に夢中になって昆虫を追いかける姿を見ると、今年もついに夏が来たなと感じます。そこで今回は、北海道内にある昆虫を楽しめる施設をピックアップしてご紹介。昆虫が大好きな子どもはもちろん、昆虫についてあまり知らないという子どもも、一緒になって楽しめるところばかりです。今年の夏は、子どもと昆虫スポットめぐりの旅に出かけましょう!
目次
当麻世界の昆虫館 パピヨンシャトー(当麻町)

色鮮やかなチョウの標本がたくさん!
世界の珍しい昆虫を見て、触れて楽しめる“昆虫ランド”
日本の昆虫から世界の昆虫まで、約2000種類1万点の標本数を誇る「当麻世界の昆虫館 パピヨンシャトー」は、毎年約8000人が足を運ぶという人気スポット。
1階と2階にある展示室には、昆虫の標本がびっしりと飾られていて、身近でよく見かけるなじみ深い昆虫から、珍しい昆虫までじっくりと見ることができます。中でもチョウの標本は数多く、青や黄色、緑など色とりどりのチョウが展示され、その美しさは見ていて息をのむほどです。

あまりの大きさに子どもたちもびっくり!
子ども連れに人気があるのが「生態観察室」。最大で体長17〜18センチにもなるという世界最大級のカブトムシ「ヘラクレスオオカブト」など、一部の昆虫を間近で見たり、触れたりして、その大きさや力強さを肌で感じることができます。

美しく輝く「ニジイロクワガタ」
また、館内の売店では、ファブリーノコギリクワガタやパラワンオオヒラタクワガタなど、外国産の昆虫や飼育用品を販売。日々出合える昆虫が異なるため、お目当ての昆虫がいる場合は、事前に問い合わせするのがおすすめです。
さらに、1回400円で楽しめる昆虫くじはヘラクレスオオカブトやギラファノコギリクワガタが当たるチャンスも。ぜひ親子でチャレンジしてみてくださいね。
ふるさと いきものの里 オオムラサキ館(栗山町)

整備された飼育舎でたくさんのチョウに出合えます
国蝶オオムラサキを観察するならここ!
栗山に生息する昆虫や水生生物を飼育展示
日本の国蝶オオムラサキを観察できるスポット。約220平方メートルあるという広々とした屋外観察飼育舎では、オオムラサキをはじめ、15〜20種類ほどのさまざまなチョウが舞う姿を観察することができます。タイミングが良ければオオムラサキが羽化する瞬間が見られることも。

タテハチョウ科で最大級といわれる国蝶「オオムラサキ」
屋内施設では、チョウを中心とした昆虫標本を多数展示しているほか、栗山町内に生息するエゾサンショウウオやアマガエルなど30種類以上の水生生物や昆虫などの飼育展示を行っているので、見どころがいっぱいです。

昆虫標本作りに挑戦してみよう!
希望者にランダムで1枚ずつ配布しているという、オオムラサキ館オリジナルの「生き物カード」は、毎月3種類の生き物が登場。カードを集めていくうちに、いつの間にか昆虫に詳しくなっているなんてことも期待できそうです。
その他にも、昆虫標本を作る体験イベントや、過去には1日限定で飼育員の仕事を体験できる「子ども飼育員」というユニークなイベントが開催されているため、今どんなイベントを開催中か事前にチェックしておくと、より一層楽しめます。
国営滝野すずらん丘陵公園(札幌市)

虫に見つからないようにそーっと近づこう
期間限定の昆虫イベントも要チェック!
400ヘクタールほどの広大な敷地内には、川で遊べるゾーンや大型遊具があるゾーンなど、子どもがわくわくする遊び場が多数あり、自然に親しみながら目いっぱい子どもを遊ばせたいという人にはぴったりの公園。
800種類以上の昆虫が暮らしており、春から秋にかけてたくさん見つけることができます。また、「滝野の森ゾーン」にある森の情報館では、1年を通してセミの抜け殻の展示や、滝野の森にすむ昆虫たちのモニター上映などをしています。

森の情報館に展示されているセミやカタツムリの抜け殻
そんな国営滝野すずらん丘陵公園で、7月28日から8月15日まで期間限定で行われるのが「昆虫野外博物館」です。ビンゴカードに書かれた昆虫を見つけてビンゴになったら、昆虫シールがもらえる「昆虫ビンゴ」は、捕まえた虫を昆虫返却BOXに戻す仕組み。子どもたちが捕まえた昆虫は、その日1日生態展示されます。
このほかに「昆虫写真展」や、写真に隠れた虫を見つける「擬態クイズ」などもあり、昆虫好きの子どもにはたまらないイベントになっています。

「チョークでお絵かき」にママパパも挑戦!
また、「森の情報館」前では、地面いっぱいにチョークで昆虫の絵を描ける「チョークでお絵かき」も実施。周りの目を気にせず思いのままに地面にお絵描きできる機会は、なかなかありません。ママもパパも子どもと一緒にチョークで絵を描く楽しさを実感してみてください。
ハイジ牧場「世界の昆虫標本館」(長沼町)

世界の昆虫標本館&オオムラサキを観察できるスポット
動物はもちろん、昆虫にも詳しくなれる観光牧場
子羊・子ヤギへの哺乳体験や牛の乳しぼり、アイスクリームづくりなど、動物とのふれあい体験が充実している「ハイジ牧場」。牧場内では、場内を一周する乗り物「アルプス号」や射的などのアクティビティも楽しむことができるほか、昆虫の標本などを展示している「世界の昆虫標本館」もあります。

カブトムシやチョウ、サソリなどの標本も展示
館内には、美しい色合いのチョウや世界のクワガタなど、いろいろな種類の昆虫標本を展示。中には普段なかなか目にする機会のない毒グモのタランチュラやサソリといった迫力ある昆虫も並べられています。

エゾエノキの葉に止まるオオムラサキの幼虫
世界の昆虫標本館の隣には、長沼町にすむ国蝶「オオムラサキ」についてたくさんの人に知ってもらい、羽ばたいている姿を見てもらいたいという思いから設置された、オオムラサキの観察スポットがあります。
2022年から地域内外の人の協力のもと、オオムラサキの幼虫の餌となるエゾエノキを植樹することからはじめ、2年越しの今年2024年に初めて羽化する姿を観察できるまでに。オオムラサキが元気に飛び回る姿を見に、足を運んでみてください。
ひがし大雪自然館(上士幌町)

環境に配慮し、屋根にはソーラーパネルを設置。施設内の照明や動力に活用しています
子どもの好奇心をくすぐる工夫が満載!
環境省と上士幌町により合同で2013年に建てられた「ひがし大雪自然館」は、東大雪地域の自然や歴史、昆虫などについてさまざまな形で学べる施設。
館内は、「ぬかびら温泉郷ビジターセンター」と「ひがし大雪博物資料館」の2つのエリアに分かれていて、「ひがし大雪博物資料館」エリアでは、東大雪地域にすむ昆虫や世界の昆虫を標本展示したり、実体顕微鏡で昆虫を観察できたり、クイズを用いるなど、子どもの好奇心を刺激する工夫がされています。

カブトムシなど、世界の甲虫類を展示
また、「体験学習コーナー」には、カブトムシやクワガタ、チョウなど昆虫の形をしたパズルを設置。小さな子どもでも、楽しく取り組みながら昆虫の体の仕組みを学ぶことができるため、昆虫に興味を持つきっかけになるかもしれません。

木のぬくもりが伝わる昆虫パズル
さらに、生き物の動き回る姿が見たい! という人には、「東大雪自然観察ラボ」がおすすめ。東大雪地域にすむヤチウグイ、エゾホトケドジョウなどの魚や、ゲンゴロウなどの水生昆虫をじっくりと観察することが可能です。昆虫採集や標本づくりなどの体験イベントも実施予定。昆虫好きな人は、見逃さないようにしましょう。
丸瀬布昆虫生態館(遠軽町)

丸瀬布の昆虫をできるだけ自然に近い姿で展示する「生態展示室」
こだわりの生態展示が魅力
昆虫愛好家たちに人気の高いチョウ「オオイチモンジ」など、珍しい昆虫がたくさん生息している丸瀬布で、生き物との触れ合いを持ってもらいたいという思いからはじまったのが「丸瀬布昆虫生態館」の前身である「昆虫の家」です。
展示物の作成から採集まですべて手作りだった昆虫の家の新しい施設として1997年に建てられたのが現在の「丸瀬布昆虫生態館」です。館内では、オオイチモンジをはじめとするさまざまなチョウや、海外に生息するカブトムシやクワガタなどの標本を見ることができます。

他県では天然記念物に指定されているチョウ「オオイチモンジ」などの標本の数々
中でも、特に力を入れているのが生態展示。リュウキュウアサギマダラなど色とりどりのチョウが1年中観察できる「チョウの広場」、世界で最も重い甲虫として知られるアクティオンゾウカブトやギラファノコギリクワガタなど、世界のカブトムシやクワガタが見られるエリア、さらにサンショウウオなどをはじめ遠軽町にすむ生き物に出合えるエリアがあるなど、訪れた人が見て感じて、楽しくなるような展示を心がけています。

幼虫は、体重が約200gにもなるというアクティオンゾウカブト
乳児でも自由に遊べるフリースペースは授乳室としても使用できるほか、施設内にはおむつ交換台もあり、子どもがぐずった時などにはとても便利。周辺には、温泉施設や蒸気機関車に乗ることができるスポットもあるため、1日中遊び尽くすには絶好のスポットです。
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マウレ・メモリアル・ミュージアム(遠軽町)

1916年から87年間小学校として使用されてきた校舎
アートや昆虫、恐竜模型だって楽しめる!
「マウレ・メモリアル・ミュージアム」は、遠軽町丸瀬布の廃校になった旧武利小学校の校舎を再利用し、「口と足で描く芸術家協会」の協力で作られた展示施設。館内には、芸術家が創作したアート作品のほか、世界の珍しいチョウの標本約240点や、アンモナイトをはじめとする国内外の化石などが数多く飾られています。

世界から集めたチョウの標本は、色も形も大きさもいろいろ!
また、「ふれあいブース」のコーナーでは、カブトムシの一生を、卵・幼虫・さなぎ・成虫と成長する過程に分け、写真付きで分かりやすく紹介。カブトムシが羽化する夏頃には、ブース内で自由に飛び回るカブトムシの姿を見られる上、手に取って実際に触れることも可能です。

大きいカブトムシがこんなに間近で見られる!
その他にも、2022年にリニューアルされたばかりの「恐竜模型コーナー」には、迫力満点の実物大の恐竜模型が飾られていたり、自由にお絵描きができる「らくがきコーナー」や、昆虫グッズが購入できる「ミュージアムショップ」があったりと、アートに触れながら大人も子どもも時間を忘れて思う存分楽しめる魅力的なスポットです。
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旧武利小▶マウレ・メモリアル・ミュージアム=遠軽 芸術作品や化石など展示
* * *
道内には、子どもも大人も夢中になって楽しめる、昆虫の施設がたくさんあります。子どもの好奇心を育むにはまず、ママパパが楽しむことが大切です。ぜひ、親子でさまざまな昆虫に触れ、子どもの好奇心の扉を開いてあげてください。
Staff Credit
文/福井小百合
●掲載の情報は予告なく変更になる場合があります。お出かけ前に各スポットへご確認ください。
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