子ども用スキー レンタルや中古人気 札幌市教委の譲渡会、申し込み11月10日から

子ども向けスキーをレンタルするために来店し、スキー板やブーツを調整する小学生=子ども向けレンタルスキー専門店「ARU」(札幌市中央区)
スキーシーズンを前に、札幌市内で子ども用スキーセット(板、金具、靴、ストック)のレンタルや中古品の人気が例年以上に高まっている。一部の業者は昨年より早く年内の貸し出し予約が埋まり、リサイクル店も売り場を広げ対応。子どもの成長に合わせて新品を買い替えるより割安なことから人気は年々高まっているが、今年は物価高で新品価格がさらに上昇していることが背景にある。
子ども向けレンタルスキー専門店「ARU(アル)」(中央区)は10月下旬、大勢の親子連れでにぎわっていた。中央区のパート従業員森田未帆さん(40)は小学1年の息子用のセットを借りに来店。「どんどん成長するので買い替えるのはお金がかかり大変。保管場所にも悩む」と話した。
同社のレンタル料金は、最安のセットなら来年5月までの1シーズンで6300円。事前に来店予約が必要だが、今年は予約開始日の9月5日から12月までの予約がすぐに埋まったという。
鈴木良太社長は「安く済ませたいと考える保護者が増えており、ここまで予約が早いのは経験がない。物価高も要因だろう」と推測する。
日本スキー産業振興協会(東京)などによると、スキー板は3年前に比べ3割以上値上がりした。量販店では子ども用のスキーセットは安いものでも3万円以上。特にこの1年は、原材料費の高騰と円安が進行したことで値上がりに拍車が掛かっているという。
リサイクル店「スポーツ・Re・ショップ伏見店」(中央区)は、中古スキーの売り場面積を広げる時期を昨年から早めている。7千円程度の格安子ども用スキーセットも販売。津村真理店長は「今季は以前購入した人が今まで使っていたスキーを売却し、サイズの合ったものを買っていくケースも目立つ」と話す。
スキーセットや年数回のスキー学習に必要なリフト代、送迎バス代以外にも、スキーウェア、帽子、手袋などの購入にはおおむね1万4千~2万円必要。特にスキーウェアは昨年に比べて1割近く上がっている。保護者の負担は大きい。
札幌市教委は2010年から家庭で不要になったスキー用品を集め、希望者向け譲渡会を開いている。昨年は1147セットを集め、申し込みは過去最多の4527件に達した。今年の開催日に関する問い合わせも増えている。
市教委の担当者は「回収数を増やしてより多くの希望者に渡せるようにしたい」と話す。今年は10日午後3時~21日午後3時まで、市のホームページから申し込みを受け付ける。(柳沼雅貴)
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