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【こどもの本棚】黒川裕子『となりのアブダラくん』

今回のテーマは「新しいともだち」
推薦者 菊地憂衣さん(帯広市図書館)

「人との違い」「普通」とは

新学期が始まって1カ月が過ぎました。クラス替えや席替えで、新しい友達ができる時期にお薦めの本を、菊地さんに教えてもらいました。

「となりのアブダラくん」(黒川裕子作、宮尾和孝絵/講談社)=写真=は、小学6年のハルのクラスにやってきたパキスタンからの転校生の話。ハルは世話係をすることになりますが、イスラム教の“アブダラくん”は給食も食べないし、学校で礼拝もしなくてはなりません。何で僕が? ともやもやします。

ヒジャブをかぶるアブダラくんの妹も含め、さまざまな事件が起こるうちに、ハルは少しずつ人との違いや普通とは何かについて考えます。実は、ハルも人に知られたくない趣味があるのです。「多様性を考えさせられる話。最後はスカッとします」と菊地さん。

外国にルーツを持つ子どもが経験する違和感や偏見が、分かりやすく物語に含まれています。小学校高学年から。大人も一緒に読んで異文化への理解を深めたいですね。

こちらもおすすめ

「五七五ぼくのとなりはブラジル人」
万乃華れん作、黒須高嶺絵/文研出版

「ぼくの席がえ」
花田鳩子作、藤原ヒロコ絵/PHP研究所

「ゆかいな床井くん」
戸森しるこ著/講談社

(2023年5月17日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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