札幌市の潜在的待機児童は高止まり 需給バランスに地域差

希望する認可保育施設に空きがなく入所を諦める「潜在的待機児童」が、札幌市は4月1日時点で前年同期比2人減の1199人となり、高止まりが続いている。保育の需給バランスが地域によって偏りがあることも課題として浮かぶ。一方で認可保育施設のうち7割近くが定員割れとなった。市は地域の状況を見極めつつ整備を進める方針だが、解消は見通せていない。
札幌市の21日の発表では、区ごとの潜在的待機児童は北区が170人、豊平区が164人だった一方、清田区が26人、厚別区では58人と開きがある。地域によって子育て世帯数に差はあるものの、特定の園に応募が集中することなどが要因とみられる。
市内の認可保育施設計559カ所のうち、応募が定員を超えた施設は26.8%だったのに対し、67.4%が定員を割った。居住地と離れた通勤ルートに近い園に預けたい保護者が多く、市は「地域の状況をみながら調整していきたい」とする。ただ、子育て世帯の転出入の見通しを立てることは難しいのが現状だ。
市保育推進課は「市内の全体的な受け皿は充足しつつある」とし、今後は幼稚園の認定保育園への移行など既存施設の活用や、マンション建設などの状況をみながら適宜、需給バランスを図っていく方針だ。(長峯亮)
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