紙おむつ処理、施設内で 北広島の保育施設に専用機械 保護者「助かる」

使用済み紙おむつをパッキングする専用機械を使う保育士。左は処理したおむつ
北広島市は2月から、市内の保育施設を利用する子どもたちの使用済み紙おむつを施設内で処理する取り組みを始めた。使用済み紙おむつ複数個を数秒でパッキングできる機械を導入することで施設内での処理が可能と判断した。これまでは保護者が各自子どもの分を持ち帰っており、保護者からは「助かる」と好評だ。
保護者の負担減、感染症予防も
北広島市によると、使用済み紙おむつを持ち帰りにするかどうかは、地域や施設でまちまち。ただ、2022年の民間調査では道内は「持ち帰り」が35自治体と少数派で、施設内でバケツなどにためてから廃棄する施設内処理が大半だった。北広島でも保護者から「持ち帰る際、夏は臭うのでそのまま買い物に行けない」など施設内処理を求める声が出ていた。
きっかけは、北広島市子ども家庭課が昨春、おむつなどをパッキングできる専用機械をテレビ報道で知ったこと。バケツにためるなどの作業も省け、保育士の負担軽減にもなるため、販売している「ケアフォート」(東京)から昨年7月に機械を借りて試験的に使用した上で、12月末に導入した。1台約70万円の購入費には、新型コロナ感染症対策の国の交付金を充てた。
同社によると、地域で一括導入するのは北広島が道内初。使用済み紙おむつについては、厚労省が「保育所での処分」を推奨する通知を出したことで、同社には機械に関する問い合わせが増えているという。パッキングをすることで、ウイルスなどの飛散も避けられるのが利点という。
2月6日から、市営や民営の計10の保育施設に無償貸与して施設内処理に切り替えた。市立稲穂保育園の藤田悦子園長は「保護者にとっても負担軽減になるほか、ノロウイルスなど感染予防の上でも助かる」とした。(後藤耕作)
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