札幌のバンクシー? 円山公園に雪の動物 デザイナー田中さんが制作

木登りをするクマの親子の雪像(田中宏美さん提供)
雪でできたリスやクマが、公園内を生き生きと彩っている―。札幌市中央区の円山公園(宮ケ丘)に、冬になると現れる動物の雪像が、散策に訪れる市民や観光客を楽しませている。いつ誰が作っているのか、見かけた人には分からないことから、SNSでは正体不明の芸術家バンクシーになぞらえて「札幌のバンクシー」とも呼ばれ話題に。数々の雪像は、2月4日から3年ぶりに会場を設けて開かれる「第73回さっぽろ雪まつり」(2月11日まで)のムードづくりにも一役買っている。
動物の雪像を作っているのは、市内のデザイナー田中宏美さん(47)。「子どもの時以来の雪遊びを楽しんでみよう」と2019年、ベンチに座る人の形をした雪像「雪ボーイ」を近所の公園で作り始めたのがきっかけだ。

粘土工作に使うへらで雪を削り、リスを形づくる田中宏美さん
その後、さまざまな形の木やベンチなどを使って創作の幅を広げようと円山公園で制作を始めたところ、公園を訪れた人が自分たちのSNSなどで発信し、話題になった。
田中さんは仕事を終えた後や合間に週1、2回、同公園で制作。リスなど小さな雪像は、木に雪を貼り付けて粘土工作に使うへらや自身の手で削り、10~15分で作り上げる。これまで、クマの親子や公園内の柵に絡みつくヘビ、木の枝に寝そべるユキヒョウなどを再現してきた。
最近では知名度が上がり、制作中に通りかかった人から「(雪像を作ってくれて)ありがとう」と声をかけられることがあるという。田中さんは「写真を撮ったりして、笑顔になってもらえれば」と話す。
2月には、札幌市円山動物園からの呼び掛けで、さっぽろ雪まつりの開催期間に合わせて同園で開かれる「スノーフェスティバル」の催しの一つとして園内各所に動物の雪像を作る。これまで作った雪像は、田中さんのインスタグラムアカウント(@tana163)で見られる。(長峯亮)
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