【こどもの本棚】桐生環『けんか餅』
今回のテーマは「江戸の暮らし」
推薦者 熊谷妃都美さん(帯広市図書館)
テンポ良く、読後感が爽快
今年の大河ドラマは江戸幕府を開いた徳川家康が主人公です。江戸時代を知るのに適した本を熊谷さんが教えてくれました。
絵本「けんか餅」(桐生環作、野間与太郎絵/フレーベル館)=写真=の舞台は、江戸の菓子店。日本橋の名菓子店「鶴亀屋」に奉公に来て菓子職人を目指す11歳の豆吉が、けんかっ早い跡取り息子の若旦那と菓子店を始める話です。
最初は若旦那の威勢の良さにびくびくしていた豆吉だが、次第に若旦那のかっこよさに気づき、扱いもうまくなっていく。そのうち、鶴亀屋に一大事が起こります―。
「テンポが良く、雰囲気を感じながら読めます」と熊谷さん。江戸っ子口調が心地よく、豆吉の成長や、粋でいなせな登場人物のやりとりで、読後感が爽快です。人気商品となった「けんか餅」を食べてみたくなります。参勤交代や髪形などの豆知識コラムも。小学校中学年から。続編もあります。
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「江戸のなぞ絵」
岩崎均史著/汐文社 全3巻
「江戸のくらしから学ぶ『もったいない』」
秋山浩子文、伊藤まさあき絵/汐文社 全3巻
「売り声図鑑 1 江戸の長屋の朝昼晩」
宮田章司文、瀬知エリカ絵、市川寛明監修/絵本塾出版
(2023年1月24日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)
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