• 2018/08/20

    子どもの眠り、スマホ注意 就寝前の光が大人より影響 「未就学児の睡眠指針」完成

     「寝る子は育つ」というけれど、子どものより良い睡眠をどのように確保すればいいのか悩む保護者は多いだろう。睡眠の専門家らでつくる、厚生労働省の事業による研究班が今年3月、乳幼児の睡眠で注意するポイントをまとめた「未就学児の睡眠指針」を完成させた。子ども特有の睡眠習慣や、スマートフォンなど情報通信機器の使い方について改めて考える参考になりそうだ。

    多すぎる昼寝 寝付きが悪く

     子どもの睡眠は、年齢とともにリズムができあがっていく。脳の発達と密接に関連していることから変化が大きく、発達・年齢に応じた睡眠の状態を理解することが大事だ。指針は、厚労省の科研費補助金研究事業「未就学児の睡眠と情報通信機器使用」で調査研究した専門家らが、その成果と現在までの科学的根拠を基に作成した。

     指針によると、新生児は2~3時間程度の周期で寝起きを繰り返すが、3カ月目ぐらいで24時間の生活リズムができ始め、半年から1年ぐらいの間には、夜にまとまって眠れるようになる。1日あたりの睡眠時間は新生児で16~20時間だが、年齢とともに徐々に減少し、幼児から小学生で9~11時間前後となる。

     研究班は睡眠の注意点として8項目を掲げた。注目したいのが、スマホやタブレットなど情報通信機器の使用に関する項目。情報通信機器の急速な普及で、子どもへの睡眠への影響も懸念されているからだ。

     一般的に、夜に光を浴びると眠りを助けるメラトニンというホルモンの分泌を妨げ、昼の覚醒と夜の睡眠のバランスを損なう。最近の研究では、同じ光の明るさでも、大人より子どもの方が光を感じやすいことが報告されており、子どもの方が夜更かしへの影響がより強く表れるという。また、乳幼児は大人よりもスマホなどの画面から目までの距離が近いため、同じ画面からの光を見ても、大人より強い光の刺激を受ける。就寝前には光を発する電子機器を使用しないことが望ましいとしている。

     このほか、午睡(昼寝)について「必要以上の昼寝は、夜更かしや寝付きの悪さなどの要因になるため注意が必要」と指摘。昼寝をする乳幼児の割合は2歳以降低下し、4歳児の80%が促されなければ昼寝をしなくなるとの調査報告がある。一般的に昼寝の時間が設定されている保育所では、一律に昼寝を取らせるのではなく、個々の状況に応じた対応を求めている。

     研究班の代表を務めた愛媛大付属病院の岡靖哲睡眠医療センター長は「『夜になっても寝付けない』など、子どもの睡眠問題は、将来の生活習慣病のリスクを高めるといった身体的、心理的な影響があることがわかっている。より良い睡眠への取り組みは大人以上に重要」と話している。

     研究班は指針のほか、保護者向けと保育・保健・医療者向けの「睡眠Q&A」も作成し、http://childsleep.org/guideline/からダウンロードできる。(根岸寛子)

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