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夫婦だけだった暮らしに、赤ちゃんが生まれ、生活の中心が子育てにシフト。すると途端に、家のことや地域のことなど、住環境のあれこれが気になり始めるものです。そんな子育てファミリーにぴったりな環境づくりを実践している町が、北海道にもあります。子育て支援住宅から各種支援制度まで、安心して子どもを生み育てられる環境を地域ぐるみで整え、移住先としても注目されている「厚真町」の取り組みについて紹介します。
子育てしやすいまち、厚真町はこんなところ
厚真町は、札幌市から南東へ車で約80分の場所にあり、人口約4,400人。苫小牧市に隣接し、南に太平洋、北に豊かな森が広がる、自然豊かなまちです。北海道の中でも降雪が少なく比較的温暖な気候に恵まれ、ハスカップの産地としても知られています。
また、浜厚真海岸は、年間約6万人が訪れる道内屈指のサーフスポット。子どもたちが地域の文化や産業を学ぶ「ふるさと教育」の一環として、上厚真小学校で行われているサーフィンの体験授業や、サーフィン少年団による体験会など、“厚真町ならではの経験”で生まれ育った地域への愛着と誇りを育む取り組みも注目を集めています。
そんな厚真町は、行き届いた子育て支援に定評があり、近年、子育て世代の移住先としても注目度が急上昇。例えば、保健師や保育士の資格を持つコーディネーターや、臨床心理士に相談できる「子育て世代包括支援センター」は、妊活期から子育て期を通して切れ目なくあらゆる相談に対応し、妊娠・子育てライフをサポートしてくれます。
また、子育てにかかる費用負担を軽減する制度も充実。医療費やこども園の利用者負担額、高校生の通学費などを町内加盟店での買い物に使えるポイントに還元する「子育て支援ポイント還元事業」があり、厚真町独自の「あつまるカード」にどんどんポイントが貯まる仕組みになっています。
ほかにも、民間賃貸住宅の家賃の一部が助成される制度をはじめ、さまざまな支援制度を用意。これだけでも子育て支援が充実していることがわかりますね。
そんな環境に魅力を感じ、2017年に厚真町に移住した藤村さん一家。移住前は、子どもの病院や買い物のために、苫小牧まで車で1時間ほどかけて通っていたそうですが、厚真町なら車で約15分。緊急を要する際の不安もなくなりました。
町内の子育て支援住宅から徒歩数分の場所にある「宮の森こども園」も、見学してすぐに気に入ったそう。「自然豊かな町で、のびのびと子育てができています」と、厚真町での暮らしに満足しているそうです。
子育てライフのヒントがいっぱい!
厚真町の子育て支援住宅子育てのための各種支援制度が充実し、町外からの移住者を積極的に受け入れている厚真町。数々の支援策の中でも注目すべきは、移住者を対象とした子育て世代専用住宅があることです。
ここ数年、厚真町内には、子育て支援住宅が次々と建設されています。平屋の一戸建てタイプから、メゾネットタイプまであり、家族のライフスタイルに合わせて選ぶことが可能です。
町外からの移住であること、同居者に小学生以下の扶養家族が1名以上いることなどの条件を満たせば、子どもが18歳になる年の年度末まで入居できます。
家賃はゆとりの3LDKで月5万6,000円。さらに18歳以下の子ども1人につき、5,000円の家賃控除が受けられます。さすがは、子育て支援に力を入れる厚真町の住宅です。
令和3年に完成した「上厚真めいぷるタウン」には、新築一戸建ての子育て支援住宅が10棟建っています。すべての住宅が、ユニバーサルデザインを採用した平屋の一戸建て住宅。専用の庭と車2台分の駐車スペースを有し、14畳のリビングに3つの洋室、たっぷりの収納が魅力です。
料理や洗い物をしながらでもリビングの様子がわかる対面キッチン、玄関横に自転車などが保管できる大きな物置など、子育て世代にうれしい配慮がいっぱいです。
◎リビング・ダイニング南向きで明るく開放的なリビング。コンセントの位置が高く設定されていたり、テラスのドアの鍵は上下2カ所にあったりと、みんなに優しいユニバーサルデザインが随所に。リビングにはエアコンも完備しています。
◎キッチン目が離せない小さな子どもがいても、食事の準備や片付けをしながら見守れる対面キッチン。キッチンとランドリー、浴室が裏導線でつながっているので、家事の時短もばっちりです。
◎浴室・洗面室◎収納各部屋にウォークインクローゼットや大型クローゼットがあり、抜群の収納力。床と収納扉は棟によって違い、木目やナチュラルな色合いなど3タイプあります。
◎屋外物置玄関の横には屋外物置があり、ベビーカーや自転車、タイヤなどを保管できます。
子育て支援住宅の特徴 ● 基本の間取りは3LDK
● 高気密高断熱住宅で冬は暖かく、夏は涼しい
● オール電化住宅で火災のリスクを軽減
● ウォークインクローゼット・大型クローゼットなど、大容量の収納を確保
● 浴室は広々1坪タイプ
● 引き戸は指を挟みにくい専用器具を取り付け
● IHクッキングヒーター、暖房器、電気温水器、洗面台、温水洗浄便座を設置済み
● 屋外に専用物置またはシューズクローク兼インナー物置を設置
● 2台分の駐車スペース
※間取り・設備は一例です。住戸により異なります地域ぐるみで取り組む
子どもたちの成長を支える環境づくり地域ぐるみで子育てを支えている厚真町では、子どもたちがすくすくと育つよう、教育環境も整えています。
町内にある「宮の森こども園」は、ユニークな教育方針が評判。子どもたちの「やってみたい!」に応える園庭づくりに取り組んでいます。
例えば、なかなか上に登れない台や、座面が高くて座るのに苦労するブランコなどを設置。子どもたちが自分で考え、試しながら遊べるような工夫が随所にちりばめられています。
子どもが試行錯誤する過程を大切にしており、「挑戦も、安心も大切にする保育」がモットー。日々の活動の中で、子どもたちのチャレンジする気持ちや想像力を育み、心と身体の成長を後押ししています。
厚真町には幼稚園がなく、「宮の森こども園」を含め、認定こども園が2つあります。それぞれ保育料が国の決められた額の3分の2というのも魅力の一つ。さらに、保育料の2割を「あつまるポイント」で還元していることも、保護者に喜ばれているといいます。
また、放課後の時間をもっと楽しくしようと、地域ぐるみで始まった「厚真冒険の杜(もり)プロジェクト」は、体験を通して子どもたちの主体性を引き出そうという取り組み。子どもたちが自ら考え、選び、やりたいことに挑戦できる「遊び場」づくりをしています。
上厚真地区では、0~12歳の子どもたちが一緒に活動中。まきストーブでカレーを作ったり、焚き火で焼き芋作りに挑戦したり。地域の大人たちもボランティアで、活動を支えています。
このように、住宅や支援制度だけでなく、まちと地域の大人が一体となって子どもたちの成長を見守り、必要な時にはさりげなく手を差し伸べてくれるような環境が厚真町には整っています。子育て世代が移住先として魅力に感じるポイントが、たくさんありますね。
厚真町には子連れで行きたいグルメスポットもいっぱい!
厚真町には、休日に、子どもと一緒に出かけたくなるグルメスポットもいっぱいあります。まずは、気軽にお出かけして、厚真町で楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
子どもと行きたい、おすすめのグルメスポットを厳選して3カ所紹介します。
ハスカップ農家が運営するハスカップ専門店
【ハスカップカフェ LABO】
所在地 :勇払郡厚真町表町53-6
電話番号:0145-29-8168
営業時間:平日 11:00〜18:00(11月〜3月は17:00まで)/土日祝 10:00〜17:00
定休日 :毎週木・金曜日(祝日の場合は営業、翌平日休み)
※イベント等により臨時休業する場合もあるため、事前に確認を。自家製酵母と道産小麦で作る小さなパン工房
【パン工房 Chillin’】
所在地 :勇払郡厚真町表町51-6
電話番号:090-7054-4332
営業時間:水・土のみ営業 12:00〜18:00(※売り切れ次第終了)
定休日 :月~火曜、木~金曜、日曜、祝日(詳細はSNSで告知)養鶏農場「小林農園」のダイナー&直売所
【FORT by THE COAST】
所在地 :勇払郡厚真町浜厚真472-7
電話番号:0145-28-3010
営業時間:11:00〜20:00(L.O.19:00)
定休日 :月曜日・第2火曜日 ※祝日の場合は翌平日
厚真町の子育て支援住宅で入居者募集中
いかがでしたか? 豊かな自然の中で子どもがすくすくと育つ環境づくりに地域ぐるみで取り組んでいる厚真町。支援制度も整っていて、子育てする環境としての魅力がたくさんありましたね。
厚真町では、現在、子育て支援住宅で入居者を募集しています。入居にあたっては諸条件があり、募集状況も日々変わってきます。興味のある方は、厚真町のホームページで確認したり、気軽に問い合わせたりしてみてくださいね。
※子育て支援住宅の情報は、リンク先のページ中段に掲載されています。物件名をタップ/クリックすると詳しい募集状況をご覧いただけます。
◉問い合わせ先:厚真町まちづくり推進課復興推進グループ
TEL 0145-27-3179取材・撮影/花田千欧、廣田美由紀 文・構成/菅谷環
※お出かけ情報について:新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、営業時間・定休日などが記載と異なる場合があります。お出かけ前に最新の公式情報をご確認ください。
新しい子育てライフのヒントがここに! 厚真町が取り組む地域ぐるみの子育て環境づくりとは?
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