• 旭川の助産所分娩休止 嘱託医急逝、後任なく

    【旭川】旭川市内の三つの助産所で8月以降、分娩(ぶんべん)に対応できない事態が続いている。連携していた嘱託医が急逝し、後任が見つからないためだ。3助産所が扱う分娩数は市内と近郊合わせて年間30~40件。自宅でも出産でき、妊婦や家族の希望に沿った手厚いサポートが得られるため地域の信頼は厚い。助産所での分娩を存続させるため、市民有志は旭川市に支援を求める署名活動を始めた。

    助産所は国家資格を持つ助産師が、帝王切開などの医療行為が必要ない正常な分娩を扱う。助産所で分娩を扱う際は、医療法で産科の嘱託医と、緊急時に搬送できる「連携医療機関」の確保が義務付けられている。道などによると、道内の助産所66カ所のうち、分娩に対応しているのは約10カ所で、他は分娩以外の妊婦の支援にあたっている。

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    年間40件、市に支援要請

    旭川では市内10カ所の助産所のうち、3カ所で分娩を扱っていた。いずれも市内の同じ産科クリニックに嘱託医と連携医療機関を依頼していたが、7月末に嘱託医だったクリニックの理事長が体調を崩し、10月に亡くなった。クリニックも閉院したため、新たに嘱託医などを確保しなければ分娩に対応できなくなった。

    このうち「助産院あゆる」の北田恵美院長(59)は夏以降も10人以上の出産希望者がいたため、複数の産科医や旭川市医師会に相談したが、前向きな返事は得られていない。3助産所が扱う分娩数は旭川市内では全体の1%程度で、助産所は産科医との接点が少ないこともあり、北田院長は「個人で探すには限界がある」と話す。

    このため市民有志は8日から、市に嘱託医などの確保の調整や支援を求める署名活動を始めた。2万筆を目標とし、12月に市に提出する。詳細はフェイスブックの「助産院に産声を!応援会 旭川」で案内している。(山中いずみ)

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