「スヌーズレン」優しく五感刺激 釧路に全国初の児童施設

今月1日に開所した「音と光の森ルミネ」。触れると色が変わる遊具などが置かれている

今月1日に開所した「音と光の森ルミネ」。触れると色が変わる遊具などが置かれている

五感を優しく刺激して、障害児らが落ち着いて過ごす「スヌーズレン」と呼ばれる療育法を主体とする全国初の児童施設「音と光の森ルミネ」が釧路市内に開所した。強い照明や大音量が苦手で、情緒不安定になりがちな児童や生徒も心地良く過ごせるよう、特殊な照明や遊具などを設置している。施設の担当者は「心の休息場所として活用して」とPRする。

阿寒農協釧路支店(釧路市昭和南3)が入居する建物の1階に、一般社団法人釧路福祉会(釧路市)が今月1日に開所した。187平方メートルの施設内には静かなBGMが流れる。モンゴルの移動式住居「ゲル」をモチーフにした部屋や、照明を暗くした「ブラックライトルーム」があり、触ったり声をかけたりしたりすると色が変わる遊具などを置いている。

スヌーズレンは、オランダ語の「くんくんにおいを嗅ぐ」、「うとうとする、くつろぐ」の言葉を合わせた造語で、1970年代に同国の知的障害者施設で始まった療育法。日本でも90年代前半に特別支援学校や保育園などが取り入れ始めたが、スヌーズレンの専用施設は全国初という。

管理者の大久保美香さん(34)は「何もせずにリラックスする場所。不登校児の居場所としても活用してほしい」と話す。

対象は自治体から通所受給者証を受けた生後6カ月から18歳までの人で、1日当たりの定員は15人。利用時間は午前9時~午後2時半で、日曜祝日は休館。送迎はしない。利用料は世帯所得に応じて異なるが、年収890万円以下の場合は月額4600円。問い合わせは同施設(電)0154・64・9690へ。(今井潤)

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