包装ごみ出さない食品店 人気 俱知安の「ピラム・オーガニック・プランツ」

ごみの排出を抑えた営業形態が人気の有機食品店「ピラム・オーガニック・プランツ」の店内

【俱知安】ごみを出さない「ゼロ・ウェイスト」を目標に掲げる町内の有機食品店「ピラム・オーガニック・プランツ」が地元住民の人気を集めている。客に容器を持参してもらい、穀物などを量り売りする方式で、レジ袋や包装の利用を低減。週末には地元の有機栽培農家を集めた販売会も開催し、環境保護や地産地消へ関心が高い消費者から注目されている。

量り売り/容器持参で1%寄付

店は俱知安駅前の複合商業施設「Camp&Go(キャンプアンドゴー)」内の一画で2019年12月に開業。有機栽培の穀物やナッツ類、スパイスや食用油などの食料品を中心に約300種類を取り扱う。

商品の多くは10グラムなどの少量から量り売りで販売。容器を持参した客には商品額の1%を割り引き、さらに同1%を環境保護団体に寄付している。こうした取り組みを開業時から続け、現在では客の約4割が容器を持参しているという。

店主の小長井真樹さん(39)は学生時代から暮らしたアメリカやオーストラリアなどで、有機食品や環境に配慮した量り売り店を目にし、移住先の俱知安で開店を決めた。小長井さんは「割引だけでなく、寄付で環境保護に貢献している意識を持ってもらい、お客さんが容器を持参するきっかけになれば」と話す。
 
同店は月2回、有機栽培や自然農法に取り組む地元農家10組を集める販売会を店先で開催。食品輸送のエネルギーを抑える地産地消を進める狙いで、各農家のブースは毎回、かごを持参した親子連れらでにぎわう。町内の主婦石山沙織さん(35)は「ごみを出さずに買い物できる場所が近所にあるのはうれしい」と話した。(高橋祐二)

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