子育てママ八百屋さんに 幕別で朝採り野菜など安価販売 無農薬にこだわり「安全安心を届けたい」

「十勝のおいしい無農薬野菜をぜひ一度食べて」とPRする道見さん

【幕別】子育て中の母親の交流の場をつくる帯広の団体が、十勝産の無農薬野菜などを販売する「とかちの八百屋おもや」(札内桜町136)をオープンした。地域の農家と契約し、新鮮な野菜類を安価で提供する。代表の道見里美さん(53)は「生産者と消費者の橋渡し役となり、地元の安心安全な野菜を届けたい」と話す。

レタス、トマト、ズッキーニ、ビーツ…。約40平方メートルの店内には、どれも道見さんらスタッフがその日の朝に十勝で採れた野菜が並ぶ。無農薬にこだわり、生産者の思いを聞いて商品を選んでいる。野菜のほか、無添加の小麦粉やみそ、塩も取り扱う。町内に住む常連の主婦(59)は「すべて量り売りなので、ミニトマトなど小さな野菜も自分の目で一つずつ選べてうれしい」と話す。

八百屋を開いたのは、一般社団法人「おかあさんのがっこう peace village」(帯広)。代表の道見さんが活動を通して知り合った母親から、「家のすぐそばに畑があるのに、どうして取れたての野菜が買えないのか」と言われたことをきっかけに、今年7月に開店した。「毎日食材を選ぶお母さんに暮らしの選択肢を与えたい」と、道見さんを含め子育て中のスタッフ計4人で切り盛りしている。

八百屋の開店は農産物の地産地消などに取り組む十勝の生産者や食関連の製造業者プロジェクト「とかPEACE〜創る、育つ、楽しむ~」の第1弾事業で、道見さんはプロジェクトのリーダー。理念に賛同した企業が、幕別町内にあった空き店舗の貸し出しや、商品棚などの寄贈を無償で申し出てくれたことで開店できた。

店内には子育て中の母親も利用しやすいよう、子どもが遊べるスペースも設けた。道見さんは「昭和の商店街のように、地域の人々が自然と集まるコミュニティーになれば」と話している。営業は平日の午前11時~午後5時。

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