• 緊急事態宣言下、授業継続 西胆振の小中 保護者ら思い複雑

    室蘭市内の小学校で給食を食べる前、教師に手の消毒をしてもらう児童たち

    新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される中、西胆振の小中学校は通常通り授業を続けている。道外では、感染力が強い「デルタ株」が広がっているとして、休校や分散登校を実施する地域もあるが、室蘭と登別、伊達の各市教委は、児童や生徒の感染が確認されない状況であれば、通常授業とする方針だ。共働きの保護者は安堵(あんど)するが、感染拡大を不安視する声も出ている。

    「子供を自宅に1人残して働くのは、火事や事故が心配だ」。室蘭市の団体職員の女性(36)はほっとした表情を見せた。夫と共働きで3人暮らし。休校になったら小学5年の長男を自宅に残すしかなかった。小学6年の長男を持つ同市の会社員の女性(35)も「学校が休みになれば、学習塾に通う子供たちと勉強に差がついてしまう」と不安そうに語った。

    胆振管内の月別感染状況

    室蘭市教育委員会は宣言の期間中、小中学校では児童、生徒が長時間にわたって近距離になる対面式のグループワークをはじめ、理科の実験・観察や合唱など感染リスクが高い授業を行わないよう指導。宿泊研修や修学旅行については、宣言期間後に延期するとした。登別や伊達もほぼ同様の措置をとっている。

    さらに、3市とも小中学校の教職員をワクチン集団接種の優先対象に含めるなど、感染対策を進めている。室蘭市では、希望する教職員への2回目の接種を来月中に終える予定。担当者は「12歳以下の子供たちへの感染リスクを極力抑えたい」とした。

    休校をめぐっては、日本小児科学会や日本小児科医会が、地域の実情に合わせて最小限にとどめるべきだと提言。子どもの生活や心身に影響を与える恐れがあるとしている。

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    一方、室蘭保健所によると、胆振管内でも10代以下の感染者が増加傾向だ。8月は10代以下が31.5%と年代別で最も割合が高く、20代の20.8%が続いた。室蘭市が把握している12~19歳のワクチン接種率は3%未満にとどまり、保護者からは学校での感染を心配する声も少なくない。

    道外では福岡県教育委員会が短縮授業や分散登校を呼びかけるなど、感染対策を強化している自治体も。小中学生の兄弟を育てる室蘭市の主婦(47)は「対策を徹底しても感染することはある。感染状況に応じて、速やかに分散登校や休校などの対応を行ってほしい」と訴えた。(古田裕之、渡辺愛梨)

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