「子育て支援」利用43%減  苫小牧市、20年度 コロナが影響か

子どもの育児相談や親同士の交流の場などを提供する苫小牧市の「地域子育て支援拠点事業」の2020年度の利用件数が前年度比43%減の5321件にとどまり、過去5年間で最少となった。新型コロナウイルス感染拡大に伴い事業を一時停止したことや、感染リスクを恐れた利用控えなどが要因とみられる。

育児相談 電話でも

9日に書面で開催した子ども・子育て審議会で市が明らかにした。

支援拠点は、とまこまい子育て支援センター(本幸町1)と、市内の3保育園に併設された子育てルームの計4カ所。保育士が育児について助言するほか、親同士のコミュニケーションの場として原則無料で利用できる。

苫小牧市の地域子育て支援拠点事業の利用件数

市こども育成課によると、道内でコロナ患者が増え始めた昨年2月以降、利用者が減少。昨年4、5月は国の緊急事態宣言を受け、一時的に事業を停止した。再開後も利用人数を制限したほか、昨秋以降に市内の感染者が急増し利用控えが起きたことなども減少の一因とみている。

市は利用控えなどで母子が孤立を深めたり、母親の心身の負担が大きくなる恐れがあるとみている。本年度の利用も減少傾向となっているが、担当者は「接触が避けられない環境であるため、こちらも利用を促すことができない状況」という。電話でも育児相談は受け付けており「気軽に相談してほしい」と呼びかけている。子育て支援センターへの問い合わせは(電)0144・33・4751へ。

審議会ではこのほか、コロナの影響で、保育園や認定こども園などが行う一時預かり事業の受け入れ件数が前年度比約3割減の4193件、小学生の一時預かりなどを行う子育て援助活動支援事業の利用件数が同25%減の1063件だったと報告した。(千葉佳奈)

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