• 運動会「密」避ける工夫 学年ごと交替/競技数を削減/保護者に升席

    1位目指して徒競走で走る子どもたち。マスクを着用して走る児童の姿もあった
    【石狩】市内の小学校4校で3日、運動会が開催された。6月上旬の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて延期されていた。感染収束が見通せない中、各校は学年別の入れ替えや競技数を減らして時間短縮するなど工夫を凝らした。コロナ下の運動会を訪ねた。

    市内4校で開催 マスク外さず走る子も

    この日運動会を行ったのは南線小、緑苑台小、生振小、花川南小の4校。

    児童数が市内最多の約900人の南線小では、低、中、高学年の3部に分け、各部約300人の入れ替えで開催した。時間はそれぞれ1時間半で、競技数を例年より減らした。

    保護者は1児童2人までに制限。児童が画用紙で腕章を手作りし、腕章をした保護者のみ入場可能に。観覧ゾーンも例年より広げて立ち見とした。庄隆晃教頭は「例年通りやると保護者だけで3千人が集まり、密が避けられない。本当は多くの保護者に見てもらいたいのですが」と説明。グラウンドの外からフェンス越しに運動会の様子を眺める保護者もいた。

    入場許可書の代わりとなる児童手作りの腕章
    入場許可書の代わりとなる児童手作りの腕章。子どもたちのメッセージが書かれていた=いずれも南線小

    この日の市内の最高気温は23.4度。徒競走の順番待ちをする子どもたちに、教員は「マスクは外して良いよ」と何度も声を掛けていた。ただ、多くの子どもたちはマスクを着けたまま走った。庄教頭は「コロナが心配なんだと思います」と複雑な表情を浮かべた。

    同校は昨年、コロナの影響と学校施設の改修工事で、運動会を中止した。2年ぶりの開催となり、6年生の森田祈壱(きいち)君(11)は「小学校最後の運動会をみんなで協力してできて良かった」と喜びを感じていた。山田聡校長も「何かと制約が多い中、子どもたちの笑顔やひたむきな姿を見られただけで、良かった。これが最初で最後のマスクの運動会になれば良い」と願う。

    綱引き間隔空けて

    徒競走を終え、誘導される児童
    徒競走を終え、誘導される児童。係の児童はリングを使って誘導していた=緑苑台小

    緑苑台小の運動会は午前中のみ。全校児童による開会式やラジオ体操などに続いて、低学年が徒競走や大玉ころがし、全校のよさこいソーラン踊りを終え、午前10時ごろに低学年は解散。3~6年生はその後、徒競走や団体競技を行った。同校でも保護者は1児童2人までとし、事前にくじ引きで決めた2.5センチ四方の升席の中で、応援した。

    徒競走では従来、誘導係の児童が走り終えた子の手を引いていたが、今回は児童同士の接触を防ぐため、「リングバトン」をつかませて案内。リングは使用後すぐに教員がアルコール消毒していた。綱引きも間隔を取るため、従来の子ども用の綱より約2倍長い100メートルの縄を使用した。

    2.5メートル四方の升席で子どもたちを応援する保護者
    2.5メートル四方の升席で子どもたちを応援する保護者=緑苑台小た=緑苑台小

    「得るもの大きい」

    升席で1年生の娘を夫婦で応援していた花川東の会社員、高橋祐二さん(41)は「中止かなと思っていたので、やってくれただけでうれしいです。元気がでます」と笑顔を見せた。田中亮教頭は「密を避けるように知恵を絞ってきた。運動会は児童同士の仲間意識や主体性など育むことができ、得るものは大きい」と意義を語る。

    石狩市教育委員会によると、残る11小中学校と小中一貫校の厚田学園では7~10月に運動会を実施予定。当別町の小学校2校は10月、中学校は未定という。

    取材・文/伊藤駿(北海道新聞記者)

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