「陣痛タクシー」登録3千件超 函館タクシー、妊婦の緊急時に対応 全運転手対象に研修

「陣痛タクシー」をPRする函館タクシーの運転手。車内には防水シートなどを備える

「陣痛タクシー」をPRする函館タクシーの運転手。車内には防水シートなどを備える

陣痛が起きた際に妊婦を自宅から病院までスムーズに送る函館タクシー(函館市日乃出町)のサービス「陣痛タクシー」について、利用の登録件数が、2013年8月の開始から今年5月下旬までに通算3千件を超えた。同社では研修会を定期的に開き、運転手が妊婦を円滑にサポートできる態勢を維持しようと取り組んでいる。

陣痛タクシーは、妊婦が住所や通院先の病院を事前に登録。陣痛が始まった際に同社に連絡すると、登録した病院に迅速に運んでもらえる仕組みだ。料金は運賃の支払い分のみ。また、運行中に車内で破水した時のために、全てのタクシーに防水シートやバスタオル、ビニール袋を完備している。

同社によると、登録件数は25日現在で通算3385件。このうち、20年には計479件の登録があり、70件の利用があった。今年は210件の登録があり、27件の利用があった。

同社では2年に1回、全ての運転手を対象に、妊婦を乗せて運行する際に注意する点などを助産師から学ぶ研修会を開いており、今年は4月20、21の両日、運転手計約150人が参加した。

参加者は、助産師から「妊婦がパニック状態になったら、『深呼吸してください』などと声掛けして、落ち着いた態度で接してあげて」とのアドバイスを熱心に聞いていた。

同社の岩塚晃一社長は「地域の役に立つサービスを行うことが何よりも大事。ぜひ利用してほしい」と登録を呼び掛けている。登録は同社のホームページ(https://www.hakotaxi.co.jp/lifeapp/)から。問い合わせは同社(電)0138・51・0168へ。(和田樹)

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