• 20年度苫小牧市 産後ケア利用 最多594件 コロナ下 不安の受け皿に

    苫小牧市内の子育て世帯を訪問し、産後ケアにあたる助産師の河合裕美さん
    助産師が出産後の母親宅を訪ね、育児の助言や心身のケアを行う苫小牧市の「産後ケア事業」の2020年度の利用件数が前年度比約1割増の594件となり、16年度の事業開始以来、過去最多となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で子育ての悩みや不安を抱える母親の受け皿となっていることや、事業の認知が高まりつつあることなどが要因とみられる。市はこれまで対象を産後4カ月頃までの母親とその子どもとしていたが、本年度から7カ月未満に拡大する。

    生後7カ月未満に拡大 本年度

    産後ケアは乳児の母親に、助産師が沐浴(もくよく)や授乳の指導、乳房のマッサージ、悩みの聞き取りなどを行う。苫小牧市では1回1200円で最大10回利用できる。

    市によると20年度はコロナの緊急事態宣言の影響などで5月の利用は23件と落ち込んだが、7月は月別で最多となる74件を記録した。市の産後ケアを受託している「かわい助産院」(緑町2)の助産師、河合裕美さん(44)は「口コミで産後ケアに登録する人が多くなった。コロナによる外出自粛で不安を抱えている母親も少なからずいると思うので、十分配慮した上でケアを続けている」と話す。

    市は事業内容の充実に向け、20年4~11月に産後ケア事業を利用した73人を対象に、ウェブ上でアンケートを実施。利用者からは「授乳方法がよく分かった」「相談に乗ってもらい、気持ちが救われた」などの声が寄せられたという。

    市は今年4月の改正母子保健法の施行などを踏まえ、本年度から対象を産後7カ月未満の母親とその子どもに拡大する(21年4月1日以降に生まれたことが条件)。市の担当者は「リピーターが増えている印象。ニーズなどの状況を見ながら、いずれは産後1年までを対象にしていきたい」としている。

    東胆振・日高地方でも産後ケア事業を行う自治体が増えつつある。苫小牧市を除く東胆振・日高の11町によると、18年度以降、厚真町や新ひだか町、浦河町など8町が実施。本年度から始める日高町の担当者は「これまでも保健師が全戸訪問を実施しているが、乳児の養育に関しては助産師の方が技術や知識が豊富。より専門的な相談に対して気軽に対応できる環境を整えたい」と話している。

    苫小牧市の産後ケアに関する問い合わせは子育て世代包括支援センター(市健康支援課内)(電)0144-32-6411(平日のみ)へ。 (千葉佳奈)

    産後ケア
    市町村が乳児がいる母親に対し、育児の助言や心身のケアを行う事業。事業の実施を市町村の努力義務とし、対象を出産後1年までの母親とその子どもとする改正母子保健法が4月1日に施行された。母子が病院や保健センターなどに赴く「通所型」、助産院などに泊まる「短期入所型」、助産師が母親宅を訪ねる「居宅訪問型」がある。

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