上ノ国の道の駅 人気菓子職人独立 和洋菓子とパン 5月開業「愛される店に」

5月のオープンを前に準備を進める工藤三代さん(右)と秀一郎さん

【上ノ国】檜山管内上ノ国町の道の駅「上ノ国もんじゅ」で和菓子などを作っていた工藤三代さん(35)と夫の秀一郎さん(34)が、町内大留73の自宅を増改築し、5月28日に和洋菓子とパンを売る「工房kudo」を開店する。上ノ国町商工会によると、和洋菓子店もパン店も町内にはなく、唯一の専門店が誕生する。

工藤さんは2018年4月、もんじゅのリニューアルオープンに合わせて、施設内に「菓処あまのがわ」を開店。高知市の和菓子店で10年以上の勤務経験のある和菓子職人の三代さんが手作りするどら焼きや大福が、町民や観光客の間で評判を呼んだ。秀一郎さんは、和菓子の製造などの経験は全くなかったが、あんこを作ったり、包装を手伝ったりして妻を支えた。

あまのがわでは菓子の製造だけを行い、接客はしていなかった。2人は「お客さまと対面で仕事をして自分たちの顔を知ってもらいたい」「自分たちで最後まで責任を持ってやりたい」との気持ちが強まり、昨夏にもんじゅからの独立を決意。昨年12月から自宅の増改築を始めた。もんじゅを運営する町観光振興公社を3月20日に退職し、開店に向けて準備を進めている。

店は約30平方メートルほどで、外壁は道南スギを活用し、店内の壁にも木材を使い、温かみのある雰囲気にした。上ノ国産の大豆「黒千石」を使った大福、シュークリーム、食パンやあんパンなど25種類をそろえる予定。地場産の野菜や肉を使った総菜パンを作ることも考えている。

三代さんは「地域とのつながりを大切に商品開発に取り組みたい」と意気込み、秀一郎さんは「お客さんに喜んでもらえる食品を提供し、地元の人に愛される店にしたい」と語った。(古田裕之)

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