無料託児 40時間に拡大 石狩市のファミリーサポート

「いしかりファミリー・サポート・センター」事業で、託児サービスを行うサポート会員(石狩市提供)

「いしかりファミリー・サポート・センター」事業で、託児サービスを行うサポート会員(石狩市提供)

【石狩】市は新年度、子育ての援助をしてほしい人と、子育ての援助をしたい人をつなぐ有償ボランティア事業「いしかりファミリー・サポート・センター」の利用拡大を狙い、産前・産後の世帯を対象に配布している託児や送迎、家事支援などの無料サービス券を、これまでの8時間分から、5倍の40時間分に増やす。市はこの事業をコロナ禍で負担が増す子育て世帯支援策の柱と捉え、関連予算案を定例市議会に提出する。

この事業は子育ての援助を希望する保護者ら「依頼会員」に対し、援助をしたい市民の「サポート会員」を紹介し、基本料金1時間600円(休日700円)で託児や送迎などを行うもので、2007年度から始めた。市は母子手帳を持つ依頼会員には産前、産後に各4時間の計8時間のサービスが受けられる無料券を配布してきたが、新年度はこれを拡大し、計40時間分にする。

事業運営を受託している市内の任意団体「子育て支援ワーカーズぽけっとママ」によると、本年度の利用件数は1月末現在、新型コロナ感染拡大防止のため「子どもが病気の時の預かり」を断っているにもかかわらず、508件と例年並みになっている。市子ども政策課は「潜在的に支援を必要とする人がまだいるはず」としている。

依頼が多いサービスは保護者の外出に伴う託児や、保育園などへの送迎。「感染リスクの高い混雑する場所に行く必要があるが、子どもを連れて行きたくない」と考え、託児を依頼する例もあるという。ぽけっとママの担当者は「コロナ下で新たな支援ニーズも生まれている」と話す。

市は、事業サービスのうちの送迎について、タクシー業者に協力してもらう仕組みづくりを検討している。運転のできるサポート会員が限られ、依頼を断る例があるためで現在、市内のタクシー業者と料金設定や受け付け方法などについて調整中。市は「新年度の早い段階で実現したい」(同課)としている。(水野可菜)

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