• 苫小牧に移住し子どもを指導 元フィギュアスケート選手・武田奈也さん「愛される選手育てたい」

    氷上スポーツが盛んな氷都苫小牧。北海道スケート連盟などによると、昨年度の市内のアイスホッケー選手登録は690人だった一方で、フィギュアスケート選手登録はわずか7人。そんなアイスホッケー人気が際立つまちに今春、元フィギュアスケート選手が移住してきた。17歳で全日本ジュニア選手権制覇、18歳でNHK杯国際競技大会で3位に入賞するなど活躍し、引退後は指導者として競技普及に取り組む武田奈也さん(31)に、苫小牧のフィギュアスケートについて話を聞いた。(聞き手・木村みなみ)

    ――苫小牧に移住したきっかけはなんですか。

    「長男の出産を機に5月、夫の活動拠点である苫小牧に移りました。東京や千葉に指導中の生徒がいたので悩みましたが、新しい地で競技普及に挑戦してみたいとの思いから、決断しました」

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    ――これまではどんな活動をされてきましたか。

    「23歳で現役を引退してから、大学生までを対象にフリーでコーチをしていました。これまで約30人を教えました。今春時点で10人の生徒がいましたが、うち2人が私の移住に合わせ関東から苫小牧に引っ越して、市内のリンクで週6日練習に励んでいます」

    ――東京との違いはどんなところで感じますか。

    「まずは練習環境。東京は競技人口に対しリンクが少なく料金も高いため貸し切り利用が難しく、一般滑走でほかの利用者にぶつからないよう練習することがしょっちゅうでした。それが苫小牧では毎日貸し切りの上、氷も良質。練習の質が上がったことで関東から来た生徒2人もこの半年間で大きく成長し、先日の大会で好成績を収めました。ただ、こうした環境が整っているにもかかわらず、競技人口の少なさには驚きました。子ども向けスケート教室の講師に招かれたことがあるのですが、参加30人中、フィギュアスケート靴を履いていたのはたった3人。ほかはアイスホッケー靴でした。アイスホッケーのまちとは聞いていましたが、フィギュアスケートに親しむ人がここまで少ないことは不思議に感じます」

    ――指導で心がけていることはなんでしょう。

    「誰からも愛されるスケーターになってほしいとの思いで指導しています。私自身が過去にミスした後気持ちが安定せずに、有意義な練習ができなかった時期があったことをとても後悔しています。気持ちをコントロールしながらひたむきに練習を積み重ね、技術だけでなく人間性も磨いてもらいたいです。技術面では、ジャンプが武器ではなかった自分の経験を生かしながら、ジャンプだけでなくスピンや表現力など総合的に得点できる選手の育成を目指しています」

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    ――今後の展望を。

    「のびのびと練習できる苫小牧は、フィギュアスケートの技術を磨くには最高の環境です。いまは子育て中で2人を教えるだけで精一杯ですが、落ち着いたら希望する子どもたちを集めて教室を開きたいと思っています」


    <略歴>たけだ・なな 東京生まれ。早稲田大スポーツ科学部を卒業後、現役を引退。2012年からフリーで指導している。

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