稚内鈴蘭幼稚園、こども園に 稚内市内初、22年度移行 待機児童解消目指す

2022年度、認定こども園に移行する稚内鈴蘭幼稚園。手前のグラウンドとホール部分に新園舎を建てる

2022年度、認定こども園に移行する稚内鈴蘭幼稚園。手前のグラウンドとホール部分に新園舎を建てる

【稚内】稚内鈴蘭幼稚園を運営する「稚内鈴蘭学園」は2022年度、同幼稚園を市内初の認定こども園に移行する。市内では女性の就労意欲の高まりなどから20年4月末現在、0~2歳児で6人の待機児童がおり、市は本年度から事業費を一部補助し、22年度までの待機児童解消を目指す。

認定こども園の施設は鉄筋コンクリート造り2階建て延べ約1647平方メートル。同幼稚園のグラウンドとホールの一部を取り壊して建てられる。園児向けに給食を作る厨房(ちゅうぼう)や、就園前の子どもや保護者をサポートする子育て支援室も新たに設ける。

グラウンド整備費を除く事業費は5億3千万円で、うち4分の3は国と市が補助する。市は本年度、補助金7500万円を予算化。認定子ども園への移行で保育所機能が加わり、定員は現在より82人増の207人とし、教諭も退職者を中心に約10人を新たに雇用する。

稚内鈴蘭幼稚園は園舎が築40年を超え、耐震強度が現行の基準を満たさず、2年前から市と建て替えを検討してきた。新施設が完成した段階で旧園舎は取り壊し、グラウンドにする。稚内鈴蘭学園は「保育所機能は保護者からの要望も強かった。園舎新築で耐震化も図られ、安心安全な環境が実現する」と話している。

市教委は「第2期稚内市子ども・子育て支援事業計画」(20~24年度)で22年度の待機児童解消を目標としている。認定こども園開設とともに、市立の白樺保育所と港保育所を22年度に統合し定員の拡大を図る計画だ。(高橋広椰)

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