駒ケ岳麓でパン店開業 東京都内で人気店経営した市毛理さん 口コミで道南一円から客

古民家を改装した店舗でパンをつくる市毛さん夫妻

古民家を改装した店舗でパンをつくる市毛さん夫妻

【森】東京都内で人気パン店を複数経営していた市毛理(おさむ)さん(49)が、移住した渡島管内森町の駒ケ岳で「ビレッジベーカリー駒ケ岳」を6月末にオープン。こだわりの味が評判となり、道南一円からパン好きが訪れている。

市毛さんは函館生まれ、埼玉県育ち。都内などのパン店で働いたのち、2006年に都内に自身のパン店を開店。すぐに多くの客を集め、その後都心部に複数の店舗を経営。多くの従業員を抱えるようになった。

パン製造と経営で多忙な日々に「こうした暮らしを続けて良いのだろうか」と考えた石毛さん。地方でゆったり暮らそうと事業を売却。一年間の栃木県での生活を経て、17年12月に妻の朋子さん(47)と駒ケ岳へ移住した。決め手は雄大な景色と、広々とした土地。市毛さんは「ニワトリやヤギなど動物を飼いながら暮らす夢がかなった」と笑顔を見せる。

移住後は地元企業で勤務しながら、築70年の古民家を店舗に改装。今年6月27日に店をオープンした。パンは北海道産の小麦にこだわり、液体天然酵母を低温で長時間発酵させ、もちもちとした食感が持ち味。フルーツやチーズを使ったパンや、キッシュ、具だくさんのサンドイッチなど約40種をそろえる。

店は駒ケ岳小学校裏手で、周囲に畑が広がる。目立つ場所ではなく、宣伝もしなかったが、パンの味わいや店と景観の美しさがSNSなどで話題となり、8月は1日に来客が120組を超すことも。市毛さんは「予想を超える来客に驚いている。今後は駒ケ岳の豊かな環境を生かした取り組みにも挑戦したい」と話す。

木―日曜の午前9時~午後6時(売り切れ次第終了)で、9月24~27日は臨時休業。10月からは金―日曜の午前10時~午後4時の営業。問い合わせは同店(電)050・6873・3249へ。(中村公美)

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