• 目鼻口からウイルス防ぐには 感染症専門看護師・原さんに聞く

    手指消毒の際は指先や親指を念入りにするよう呼びかける感染症看護専門看護師の原理加さん
    新型コロナウイルスの感染拡大で、緊急事態宣言が続く中、自分の身をウイルスから守る習慣を会得することが求められる。感染症看護専門看護師で、北海道医療大学認定看護師研修センター主任教員の原理加さん(55)が、4月27日北海道新聞くらし面の対談で「目鼻口からウイルスを侵入させないことが大切」と発言したところ、「もっと詳しく知りたい」との反響が多く寄せられたため、あらためて具体的な手法などを聞いた。

    ドアやボタン、指先使わず専用ハンカチも
    マスクの扱い、外側に触れず帰宅後は袋へ

    ――目鼻口から侵入させないことが大切と考える理由は。

    「日常生活で気をつけなければならない感染経路には、『飛沫(ひまつ)』と『接触』があります。飛沫は会話、せき、くしゃみで飛ぶのでマスクや人との距離を置くことで防げます。それが付着した場所を触った手で、顔の粘膜(目鼻口)を触れば体に侵入してしまいます。みなさん無意識にやっていますが、人って案外、手指で顔を触ることが多いので、目鼻口から侵入させない対策が重要になります」

    ――日常生活の中にはいろいろな人が触った場所に触れざるを得ない場面がたくさんありそうです。

    「北海道は防寒対策もあるのか公共の場に手で開けるドアがすごく多いですし、自動ドアでも触れなければ開かないタイプがあります。エレベーターのボタンや現金払いのお金、カードで払ってもサインするボールペンや暗証番号を入力するボタン…。なるべく指先で触らない方法をとりましょう。ドアは押すときは手指を使わなくて済む方法がありますが、引く際はどうしてもつかむので、ティッシュや、そういう場所を触る専用のハンカチを持ち歩くのも一案です」

    手指にウイルスを付着させない工夫

    ――現金自動預払機(ATM)のタッチパネルなど、指先を使うしかないものもあります。

    「触る度に手洗いや手指消毒をするのも現実的ではないので、顔を触らないようにしながら、なるべく指先を使わないようにしつつも、触って、触って、しっかり手洗いというのを繰り返すことになります。顔は利き手で触るので、利き手を使わないだけでもかなり違います。ただ、手を洗った後、どこも触らなくて済むならいいのですが、日常生活ではそうもいきません」

    ――確かに私の職場でも、普通なら手を洗ってから自分の席に戻るため、ドアノブを2回触ります。

    「だから、自分のエリアに戻った後で手指消毒するのを勧めます。何かを持つときは指を使うものなので、消毒の際は、指先や親指を念入りにしてください。私はかばんの中にハンディータイプのアルコールジェルやウエットティッシュを持ち歩いています」

    家庭で

    ――そもそも手を洗った後、蛇口を閉めるのも、ウイルスが付きそうです。

    「蛇口は汚れた手で開け、きれいな手で閉めることになるので、閉める際は直接触れず、ペーパータオルなどを使う工夫も必要です。マスクにしても外側にはウイルスが付着していると思って、触らないようにしてください。帰宅したら、そのへんに放置せず、外側を触らないようゴム部分をつかんで、ビニール袋などに入れるといいです」

    ――潔癖な人は従来もしていたのかもしれませんが、生活の大変革ですね。

    「みんなが触るところにはウイルスがいるからきれいに、触らないように、手洗いは指先を丁寧になど、ちょっとしたことで感染が防げると考えてほしい。新型コロナだけではなく、インフルエンザやノロウイルスの感染予防にもつながります。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ、というようなストレスを感じるものではなく、ほんの少しの工夫です」

    取材・文/石原宏治(北海道新聞編集委員)

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