札幌の待機児童数減らず 一方で定員割れも 背景に保育士不足
2020/04/22希望する認可保育施設に空きがなく、入所を諦める「潜在的待機児童」について、札幌市の22日の発表では4月1日時点で前年とほぼ横ばいの1869人だった。一方、市内約500の保育施設の5割を超す277施設で、過去最多となる計2430人分の定員割れが発生。市は保育士不足が大きな背景にあるとみており、保育士の確保を急ぐ考えだ。
市子育て支援部によると、認可保育施設への申込者数は年々増加。中でも1歳児と2歳児の需要が高く、今年4月1日現在では潜在的待機児童の全体の6割以上を1、2歳児が占めた。
一方、定員割れする施設も年々増加。市は保育士不足のため、事実上、定員分を全て受け入れられない施設が多いとみている。
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市は本年度、民間の保育施設の新増設への補助拡充などで、1649人分の定員を増やす計画。さらに、市内の北区や西区で潜在的待機児童が多いことから、市は事業者に対しこうした地区での保育施設の整備を呼び掛ける。
一方、市は保育士の確保策として昨年度、一定期間勤続した保育士に一律10万円を給付するなど離職を防ぐ新制度を導入した。効果はまだ見えていないが、市はこうした制度のPRを進めるのと同時に、「中高生らに対し保育士の魅力発信にも力を入れる」という。
取材・文/高木緑(北海道新聞記者)
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