森商工会議所が託児所開設へ 国内初、地場産業支援 早朝、夜間も対応

【森】渡島管内森町の森商工会議所(伊藤新吉会頭)は2020年度にも町内に託児所を設ける。子育てと仕事の両立を支援して雇用を確保するのが狙い。早朝や夜間も操業することが多い海産物や食品の加工施設が多いことを踏まえた開設時間とし、地場産業を支える。日本商工会議所によると、商工会議所が独自に託児所を設立するのは国内で初めてといい、「新たな取り組み」(広報部)として注目している。

託児所は中心市街地の活性化も視野にJR森駅周辺に設ける。受け入れは1歳から小学校低学年の数十人とし、早朝や夜間の保育にも対応する。町内の保育所では受け入れていない病児の一時預かりも検討する。

同会議所は386の企業・団体が加盟する。人手不足が年々深刻さを増し、事業の縮小や撤退を余儀なくされる企業が出る中、雇用を確保するには就業環境の改善が不可欠だと判断。昨年12月に「安心して子どもを預けられる場所をつくり、女性や移住者など新たな雇用を生み出したい」と託児所設置を決めた。

町内には町立を含め9カ所の保育所があるが、受け入れは平日で最長でも午前7時台から午後6時まで。会議所には地元の企業や従業員から早朝や夜間にも対応できる保育施設の開設を求める声が多数寄せられていた。

託児所には町内のNPOと連携し、週1回程度、子どもを中心に幅広い世代に低額で食事を提供する「子ども食堂」も併設し、地域住民の交流拠点としても活用する。(中村公美)

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