ゲーム時間長い道内の子 学力テストに影響? ICT活用は全国上位

28日に結果が公表された全国学力テストのうち、学習状況調査では、ゲームを1日4時間以上やるとの回答が小中学生のいずれも2割に達し、道内の子どもがゲームを楽しむ時間が依然、全国より長い実態が浮き彫りになった。コロナ禍で進んだ学校現場での情報通信技術(ICT)機器の活用は、道内が全国より進んでいる傾向も判明した。

テレビゲームを平日に1時間以上する割合は、道内の小6で全国より5.3ポイント高い81・4%、中3で同3.1ポイント高い74.4%。特に4時間以上との回答は小6で同5.2ポイント高い22.4%、中3で同3.7ポイント高い20%に上った。全国より長い傾向が定着している。

スマートフォンでSNSや動画などを平日に見る時間についても初めて調査。道内で1時間以上と答えた割合は小6で全国より5.9ポイント高い56.5%、中3で同3.5ポイント高い79.3%だった。

文部科学省は「ゲームなどの時間が長いほど、平均正答率が低い傾向にある」と分析している。

中3数学の全国平均正答率でみると、ゲームを「全くしない」生徒は60.1%だったのに対し「4時間以上」の生徒は39.9%にとどまった。

前年度までの授業でのICTの活用頻度については学校を対象に調査。「ほぼ毎日」との回答が、道内は小6で全国より11.7ポイント高い69.9%、中3で同8.2ポイント高い63.7%だった。コロナ禍による休校日数は、道内と全国のいずれも「10日未満」が大半を占めた。

ICT教育に詳しい公立千歳科学技術大の小松川浩教授(情報工学)は、道内の子どもの学力向上に向けて「ゲームや動画視聴の時間をどう学習時間に置き換えられるかが課題」と指摘した上で「ネット上の膨大な情報から学びを深めていけるのがICTの強み。家庭で端末の使用を禁止するのではなく、保護者が『一緒に調べよう』などと声をかけ、ICTを学びに活用できることを子どもに気付かせるといい」と話す。(光嶋るい)

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