新生児世帯に「育児パッケージ」 衣類や玩具など2万5千円分 湧別町

「育児パッケージプレゼント」の中身の1例。新生児の母親と接する機会の多い町の保健師らが相談して決めた

【湧別】町は本年度、新生児が生まれた世帯と町内に転入してきた乳児のいる世帯に、日用品などの詰め合わせを贈る「育児パッケージプレゼント事業」を始めた。贈り先の第1号は6月に男児が生まれた女性(38)で、8月1日に刈田智之町長が直接手渡す予定だ。町の担当者は「妊娠期から出産、育児まで、一人一人に寄り添う子育て支援の一環。役立ててもらえたらうれしい」と話す。

子育て支援の充実は、昨年11月に就任した刈田町長の公約でもあり、町は本年度予算で同事業に137万5千円を計上。今年4月1日以降に子どもが生まれたか、1歳未満の子どもとともに転入した町民が対象となる。近年の統計推移などから町は年間55人の出生および乳児の転入を見込み、1人当たり2万5千円分の詰め合わせを用意している。

プレゼントの中身は、おおむね1歳までの子育てに必要な衣類や日用品。子どもの性別に合わせた色合いのTシャツやズボン、タオル類のほか、乳児用の爪切り、洗剤、離乳食などの必需品で、サイズや形状が多様で好みが分かれる紙おむつは除いた。また、町有林から切り出した町木オンコ(イチイ)で作る十勝発祥のドーナツ形玩具「森の輪(わっこ)」も1人1個添える。

贈呈のタイミングは新生児のいる世帯で生後4カ月以内を原則としており、保健師による新生児訪問などの際に直接手渡す。町によると、町内の出生数は旧湧別、旧上湧別両町が合併した2009年は年間60人だったものの、以降は減少傾向にある。町健康こども課は「安心して子どもを産み育てていただき、保健師にもいろいろ相談していただきたい。プレゼントがささやかなきっかけづくりになれば」と話している。(元井麻里子)

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